Category

Category Archive オススメ教材

『TOEIC L&R TEST 文法特急』増補改訂版を解き終えた感想(速報)

「TOEIC の勉強を始めたいんだけど、何からやれば?」
「まずは、文法特急から始めよう」

2021年3月5日。
TOEIC 学習者が必ず使用する対策本が爆誕しました。

旧版はシリーズ70万部を突破したベストセラー本の増補改訂版です。
すでに旧版をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
それくらい「TOEIC 対策をするならば、通るべき道」となった一冊です。

『文法特急』は900点突破に間違いなく寄与した一冊なので、
速報ということで、一冊を解き終えた感想を残しておきます。

 

クラシカルな問題を収録

旧版はしばらく解いていなかったので、新鮮に、フラットに解きました。

全153問、終始「TOEIC に出るよな」という感覚を抱かせてくれました。
クラシカルと言ったのは、昔も今も変わらない出題ポイントがあるということ。
そして、そのほとんどのポイントを一冊で押さえていると言えるでしょう。

著者の花田先生はご自身のブログで次のようにおっしゃっています。

僕にとっては初の書籍ということで手探りのまま書いたのですが、10年以上たった今でも、無駄な問題は1つたりともないと断言できます。

20年以上にわたりTOEICを今もなお受け続けながら感じているのは、ネイティヴやTOEICが大切にしている文法ポイントは不変で、テストの形式は変われど、いまだに同様の問題が出続けているということです。

文法特急の増補改訂版 3/5発売です!

常に受験をして、研究を続けている先生だからこその言葉です。
後発である講師も学習者も学びがあるものに仕上がっていると断言できます。

初級者がクラシカルな問題を押さえておくのは自然な流れではあります。
一方、中級者や上級者は難しい問題に手を出していきがちなのですが、
クラシカルな問題をいかにスピーディーに正確に解けるかは大事なポイント。
誰もが通るべき道である一冊というのは変わりありません。

 

上級者にも歯ごたえのある問題を掲載

この本は進むにつれて、初級編から中級編、上級編と展開します。
『文法特急』は初中級者向けの本と思っているならば、侮るなかれ。
上級編の問題(47問)は簡単に解くことができないのではないでしょうか。

実際、ぼくが全力で取り組んだところ、次のような結果でした。
153問中「4問ミス」というなんとも言い難い結果です。
(30分で通しで解いて、後半は失速したというのは言い訳)
このミスのほとんどが上級編でのものです。

ある程度のレベルの方であれば、
「もうちょっとでできたのに」という問題が多くあるはず。
その体験は伸びシロにつながるものなので、
この本で同じような体験をしていただけると信じています。

 

解説を読んでいるだけで楽しい

現時点で解説の朗読音声は聞いていないのですが、
話し言葉で書かれている解説は頭に入って来やすいです。
文字で読むだけでわかりやすいならば、
音声はさらに聞きやすいと予想しています。

正解の選択肢の根拠はもちろん、
不正解の選択肢についても明確に説明されているため、
頭の中のモヤモヤが晴れることは間違いありません。

解説を読んで理解したつもりで終わるのは危ないので、
その辺については次回の記事で触れていきます。

取り急ぎ「いい本だよ」ということを伝えたくて、
速報記事としてお届けさせていただきました。

もし増補改訂版を使った方がいたら、コメントをいただけると嬉しいです。
『文法特急』トークをいたしましょう!

【永久保存版】2020年ベストバイの英語教材まとめ

「英語を勉強するのに何を買えば良いのかがわからない」
「え、ぽるぽるの記事やツイートを見ていないの?」

2020年はコロナウイルスに振り回されて、激動の時代でした。
勉強のペースメーカーにしている TOEIC も受験するのが難しくなりました。
環境が変わったことで、勉強のペースが乱れた人も多いのではないでしょうか。

そんな中でも、英語学習教材は発売され続けていたのをご存知でしょうか?
外出制限がされた中で、リアル書店に足を運ぶ頻度が減った方も多いはずです。

そこで、2020年に発売された英語教材の中で目立つものをご紹介します。
ぼくが現役英語学習者の声を聞きたくて、ツイートをしたのがきっかけでした。
今回はこのツイートのまとめに個人の見解を含めたものとなります。

https://twitter.com/porpor35/status/1343381950711488512

ベストバイだけ知りたい方は最後の方にスクロールをしてください!

 

*定期刊行物の安定感

「2020年に発売されたもの」という制限をしたのですが、
ぼくの予想外のものがいくつか紛れ込んできました。
それは、定期的に使えるもの、です。

ぼくは「ラジオ英会話」と「実践ビジネス英語」、
「CNN English Express」を定期購読しています。

実際のモノ(=テキスト)があると、
普通の本よりも「やらないと」感が強いですね。

特に、ラジオは放送がリアルタイム or ストリーミングでしか聞けない分、
勉強の強制力が強いように感じています。

 

「入門ビジネス英語」

メインの教材は過去の放送の再放送なのですが、一歩出遅れると売り切れてしまう隠れヒット教材です。 内容は基本重視ですが、実際のネイティブの使い方が盛り込まれていたり、たまに「特別編」という時事的な新規の企画が盛り込まれていて、楽しみながら学習ができます。

by マツキチ君さん

(ぽるぽるより)
「入門ビジネス英語」は非常に絶妙な教材です。
スピーキング力を高めたい人にも TOEIC 対策をしている人にも良いです。
基本重視ではあるものの、わかると言えるは別物ということを考えると、
侮れない教材であるように感じています。

 

「The Japan News」

紙の英字新聞The Japan Newsです!これまで電子版の英字新聞を購読していたのですが、いつでも読めると言う気楽さで全然読みませんでした。紙新聞は読まないと日々積まれていくので強制力があります。

by あきさん

(ぽるぽるより)
「The Japan News」自体は読んだことがないのですが、
英字新聞は「時事ネタ」は興味を持って読めるのが良いですね。

TOEIC Part 7 の article 問題対策にもなります。
ただ、読解力や単語力が低いと読み進めるのが大変です。
読む人のレベルを選ぶように感じています。

また、英字新聞は紙が一番ですね。
モノがあると「やらないと」と思えるのもグッドです。

 

*試験がなくても出続ける TOEIC の新刊

2020年は半年ほど TOEIC がありませんでしたが、いろいろな新刊が出ています。
TOEIC 本の売り上げが落ちたという噂ですが、相変わらずの点数です。
シリーズものがやはり強いですが、新シリーズも出てきています。

 

『1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック!2』

ベストバイに入れるか迷ったほどの定番教材です。
この教材に出るトリックや語彙問題は本番そのもの。

英文が本番より難しいので、読解教材になるのも良いところです。
講師として、研究素材とさせていただいております。

 

『TOEIC L&Rテスト 究極の模試600問+』

この本もベストバイ候補でしたが、もう殿堂入りしている一冊でしょう。
模試といえば『公式問題集』が一番手ですが、二番手は絶対にこれ。
問題も解説も秀逸ですし、動画や弱点診断まで付いていて、言うことなしです。

 

『TOEIC L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ』

個人的に大好きな教材ですが、めちゃくちゃハイレベルです。
このブログでレビューしますが、対象は満点を目指す人でしょうか。
難しい単語は、本番で出会う確率が低いので、
わからない単語をあぶり出すくらいでちょうど良い気がします。

 

『TOEIC L&R TEST読解特急6 トリプルパッセージ編』

トリプルパッセージは多くの方にとって鬼門なので、
そこを集中的に対策できる本書は貴重な存在です。
クロスリファレンス(関連させる)問題が多めなのもグッド。

 

『TOEIC L&Rテスト 壁超えトレーニング』Part 5-6, Part 7

特にパート6の文挿入問題は、解説がわかりやすく、解答手順をマスターでき、今年の大きな収穫でした。

by 椿さん

(ぽるぽるより)
解説がわかりやすいというのは、学習者にとっての重要ポイントです。
講師として思うのは、文挿入問題は解説が難しい。
そこがわかりやすいならば、解説のわかりやすさはピカイチでしょう。

 

*TOEIC Speaking の広がり

TOEIC スピーキングテストは L&Rテストほどは浸透していませんが、
ハイスコア取得者が次のステップとして選択していることが多いです。
今まで対策本はいくつかありましたが、決定版と言える一冊が出ました。

 

『TOEIC スピーキングテスト 究極のゼミ』

モデルアンサーがスコア別に二種類あることが対策本として優れています。
テスト受験者のレベルはいろいろなので、手広くカバーしているのはさすがの一言。

個人的にツボだったのは、第1回の「話せる」ことについての深掘り。
テストのみならず、スピーキング力アップに役立つ内容がまとまっています。

 

*SNS から出版界への進出

Twitter や YouTube で著名な方が語学書を出すケースが増えてきました。
SNS でその人を知った上で購入の判断ができるのはメリットですね。

 

『Distinction 2000』

英語系 YouTuber の代表格である ATSU さん。
前に自費出版(?)はされていましたが、市販となるものは初めて。

アカデミックにもプラクティカルにも使える単語帳だと聞き、
発売後にすぐに買いに行って、ブログの記事まで書いたことを覚えています。

TOEIC 990点満点保持者が語る『Distinction 2000』の効果的な使い方

例文の英語が非常にナチュラルで、使いたくなる表現が満載です。
自分が高校生ならば、これを使って単語学習をしたと思うくらい秀逸です。

ただ、ものすごく優れた一冊だとは思うものの、使う人を選びます。
一冊を終えるのが大変で、誰にでも勧められるものではない感じです。

 

『英語日記BOY』

Instagram で英語日記を紹介したことをキッカケに、
独自の学習法をブログで公開したら、めちゃくちゃバズった新井リオさん。

最初からいい感じに売れていましたが、
オリエンタルラジオの中田敦彦さんが YouTube で紹介したことで、
さらに広がった一冊です。

学習法として非常に理にかなっており、「これならできそう」と思わせてくれます。
読む前は「日記を書けばいいんでしょ」と思っていましたが、
日記の書き方も復習(!)の仕方も衝撃を受けました

 

『読まずにわかる こあら式英語のニュアンス図鑑』

Twitter で誰もが見たことがあるこあらのイラストで有名なこあたん。
ツイートのまとめのような形で、語学書としてリリースされました。

ニュアンスという言葉が嫌いな方が多いかもしれませんが、
「英語をそのまま理解する」と言い換えると良いです。
イラストを通じて理解することで、直感的に英語と接することができます。
TOEIC に役立つ内容も多くあり、万人受けする一冊です。

 

*スピーキング力を高める鉄板教材シリーズ

スピーキング力の向上は日本人の永遠の課題です。
ここを解決するにあたり、さまざまな教材が発刊されました。
中でも目を引くのはシリーズものの存在です。

 

『英英英単語 初級編』『英英英単語 中級編』

こういうのがあればと思っていた商品でした。上級以上は2019年なので、これで。

by diatomさん

上級編や超上級編を見たことがありますが、何度も買うか迷いました。
語学書をたくさん見てきた分、良書であると判断しています。

「英語を英語で理解する」ことは憧れですが、英英辞書で調べるのは面倒。
かゆいところに手が届くシリーズです。

 

『一億人の英会話』

大西泰斗先生の『一億人の英文法』のシリーズです。
各レッスンが語順や文型のパターンでまとめられており、
要点を理解してから音読を行うことができます。

ラジオ英会話で今まで学習した内容を復習するにもピッタリだと思います。

by まゆみさん

大西泰斗先生はたくさんの著作を出されていますが、
「どれをやればいい?」と聞かれたら、迷わずこれだと答えます

英語のパターンを全網羅した暗唱用例文が載っている一冊で、
文法事項の簡潔な説明も掲載されている点が学習者フレンドリーです。

ぼくは別の本で大西メソッドを叩き込みましたが、
そのおかげで TOEIC も英会話も楽になった感じがあります。
今からやるならば、絶対にこれです。

以上、ここまでは2020年に発売されたもののご紹介です。
ここ以降は「ベストバイ」と題して、3冊ご紹介させていただきます。

 

*2020年のベストバイ3選

独断と偏見ではありますが、「これは買うべき」だというものを挙げます。
ここだけ Amazon のアフィリエイトリンクでご紹介していますが、
ぼくの元から買うのが嫌な方は自分で検索をしてご購入ください。笑

ベスト3から1までを発表させていただきます。
2020年のベストオブベストの栄冠は誰の手に?

 

『TOEIC L&Rテスト 基本例文990選』

Twitter で我慢しきれずに、先走ってしまった一冊です。
タイトル通りに「基本例文」が載っています。
例文の中に重要語句もシチュエーションも含まれているため、
ぼくは旧版の『700選』を使って衝撃を受けました。
これを使い倒せば、TOEIC のスコアが上がらないわけがありません。

以下のようなブログ記事を書きましたし、
この本を用いたセミナーまで実施しています。

TOEIC受験回数923回の総決算『TOEICテスト 基本例文700選』

『TOEICテスト 基本例文700選』でリスニング攻略セミナー全3回、終了!

これほど惚れ込んでいる一冊の新版ですし、
バージョンアップして290文も増えているとなれば、
マストバイであることは間違いありません。

 

『英単語 基本イメージ集中講義』

「大西泰斗先生の著作を一冊挙げるならば」と書きましたが、
ベストバイなのは「単語」です。

大西先生は今までも単語に関する著作を出しておりますが、
総まとめ的な一冊であることが感じ取れます。

基本的な単語は瞬発力が命です。
TOEIC では直感的にわかる必要があります。
英会話では素早く使える必要があります。

イメージと言っても、単にイラストがあるだけではなく、
単語のニュアンスの輪郭をつかむことができる説明も気持ちがいいです。
この本でイメージをつかんだら、実践あるのみです。

 

では、2020年のベストオブベストの発表です!

 

『総理通訳の外国語勉強法』

英語勉強法の本として、忘れられない一冊です。
読んだことがない方も多いのではないでしょうか。

世界最難関のアラビア語の習得が例に挙げられているのですが、
日本人がどのように外国語を学べば良いかが余すところなく紹介されています。

この本では「日本語ファースト」を掲げています。

「『英語を英語のまま考えろ』と言われても……」

と思ったことはありませんか?
そんな方々の味方になってくれる一冊です。

皆さんに勇気を与える言葉を引用して、この記事を引き締めたいと思います。

外国語の習得には1パーセントの才能もいりません。器用でなくてもいいのです。正しい方法と謙虚さを持って努力するのみです

その正しい方法やマインドセットについて書かれています。
サクッと読める一冊なので、ぜひ目を通すことをオススメします。

ということで、2020年の英語教材のまとめでした。
他にも「これ、いいよ」というものがある方はコメントでぜひ。
2021年に目を通してみたいと思っています。

定番英単語帳『DUO 3.0』を使った TOEIC 対策【DUOの使い方】

「DUO って良いと聞くけれど、TOEIC に使えるの?」
「TOEIC は TOEIC 用の単語帳が望ましいと聞くけれど」

このような声は非常に多く聞きます。

正直、TOEIC試験や英語学習に関連する教材を数多く研究してきた身としては、TOEIC のスコアを高めたいならば、TOEIC 用の単語帳が良いです。というのも、『DUO』には、TOEIC には出にくい単語も掲載されているからです。

「じゃあ、TOEIC 用の単語帳をやればいいんだな」

そう思われた方、お待ちください!!!

『DUO』は良書と言われるだけのメリットがあります。そのメリットを知った上で、TOEIC対策に使うかどうかを決めてはいかがでしょうか? この本でも TOEIC 対策は可能です。

  1. 一文に複数の重要語句が含まれている
  2. 560文の中で重要単語1572語と重要熟語997語が覚えられる
  3. 全体にストーリーがあるから覚えやすい

以前は、あまり TOEIC 対策用にはオススメしていませんでした。

しかし、実際、講師の立場としてTOEICを研究するようになってから改めて『DUO』に目を通してみると、「これはいいな」と思うところがあります。

その点と実施の使い方を合わせて、ご提案いたします。

本の中に「対応できる範囲」として、<TOEIC 600-780>とあります。ただ、以下の使い方で実施すれば、『DUO』だけでもTOEICのハイスコアは実現可能です!

🔥

☑︎ 560文を60分で読み終えるリーディング力

語句を覚えていく中で、嫌でも560個の英文を読むことになります。

文法や構文が単純なものもあれば、少し難しいものもあるので、
語句を覚えながら、リーディング力アップにつながるのは間違いないです。

仮に語句をすべて覚えたとしても、英文の意味がわからなければダメです。
文法や構文の観点で、文法書を使うなどして、完全理解をしてください。

英文の意味を理解することは不可欠であり、そのための英文です。

語句を覚えたら、スキマ時間にパラパラと読むようにすると良いでしょう。
下手に小説を中途半端な理解度で読むよりも、
完全に理解した560個の英文を読んだほうがリーディング力が上がります。

読み物として活用しましょう!

ちなみに、560文を60分で読み終えられるとグッドです。この本の達成目標が次のようなものだからです。

本編の見出し英文560本を60分で聞き取れるようにすること

黙読で良いので、理解できるかどうかを意識しながら、次々と読みましょう。瞬時に理解できるかどうかがポイントです。

もし理解できないものがあれば、それはチェックや付箋をつけておきましょう。自分の弱点が隠れている英文ですから、貴重な情報です。

最初は60分を超えてしまうと思います。ですが、何度も漆塗りのように重ね塗りをして、60分よりも早いスピードで読めるようにしてくださいね。実際、TOEIC で求められる読解スピードを考えると、45分くらいで読み終えたいところかなと考えています。

 

☑︎ 560文を60分で聞き終えるリスニング力

これは前述した達成目標を考えてのことです。

本編の見出し英文560本を60分で聞き取れるようにすること

別売りの「復習用CD」の音声を聞くことで、自分のリスニング力をチェックしてみてください。
別売りで値段が高いので、ケチろうとする方がいますが、CD はマストです。

『DUO』を使い倒そうと思ったら、CD がないと始まりません。

TOEIC に比べると英語の音声スピードは早くはありません。しかし、語句を覚えていないと、結構辛いはずです。語句と発音を一致させていきましょう。

最初は、本を見ながら、語句と発音を一致させていくのが良いやり方です。それを何回か繰り返して、正しい音をインプットした後で、少しずつ目を離して聞く機会を作ると良いでしょう。

理想は、家事をしながら、余裕で聞き取れるようになることですね。集中しないと聞き取れないようでは、まだまだ甘いです。もっと高みを目指していきましょう。

 

☑︎ 音読はするのか?

やりたければやるくらいで良いでしょう。TOEIC 対策という観点ではマストではありません

復習用CDの音声を音真似したり、シャドーイングしたり、やり方はいろいろとあります。

自分の勉強法に飽きが来たら、他の学習も試すと良いのではないでしょうか。

 

☑︎ TOEIC 用の単語帳は必要なのか?

目指すスコアと達成したい時期によると考えています。

目指すスコアが<600〜780>に収まっているのであれば、単語帳は『DUO』だけにして、各パートの問題集や模試を買ったほうが有効です。

もしそれよりさらに上を目指すのであれば、TOEIC 用の単語帳を使うことによって、TOEIC に出る単語を補強する必要があります。

さらに、達成したい時期も関係してきます。早く達成したいのであれば、TOEIC 用の単語帳のほうが得点効率が良いです。すると、『DUO』自体は一旦置いておいて、TOEIC 用で勉強しましょう。

本棚に眠っている『DUO』を叩き起こして、TOEIC のスコアアップにつなげられますように。

【評判】横山カズさんの「パワー音読」を英語学習の最初に持ってくるメリット

「英語学習を始めようと思うものの、なかなか始められない」
「英語がなかなか口からスムーズに出てこない」

こんなお悩みをお持ちの方には、次の言葉を送ります。

「パワー音読から始めれば大丈夫!」

英語学習が習慣になっていないと、毎日の学習のスタートが億劫です。
いや、真実を言うと、習慣になっていても、億劫に感じることがあります

10年以上、ほぼ毎日、英語学習を継続できた私がたどり着いた一歩目の学習。
それが、冒頭でご紹介した「パワー音読」です。
「パワー音読」は短めの素材を使って、短時間で何回も音読します。
浅く広くではなく、「深く狭く」音読する究極形です。

  1. チャンク音読
  2. ノーマル音読
  3. ささやき音読
  4. 和訳音読
  5. 感情音読
  6. タイムアタック音読

1セット15分なので、非常に取り組みやすい。

このメソッドを身につければ、様々な素材を自分の口に馴染ませることができます。

初めての出会いはこちらから。

 

スピーキングに全力を入れだしたきっかけの日。

 

話せることが増えてきた今でも、パワー音読を続けています。
というのも、学習の出だしにぴったりだからです。

 

作業興奮状態で頭を英語モードに!

皆さんは「作業興奮」という言葉を知っていますか?

パワー音読(POD)提唱者の横山カズさんの著作から引用しましょう。

作業興奮とは、どんなにやる気がわかない作業でも、手を付けられるところから始めてみると、だんだん気分が乗ってきて続けることができるという脳の作用です。POD 自体は手順の決まった作業ですから、机に向かう気力がわかないときも、とりあえず15分だけ POD をしてみると、すっと勉強モードに入ることができます。POD で「やる気スイッチ」を入れるわけです。

実際、ぼくは頭がぼーっとした朝から英語学習を始めるのですが、
パワー音読を最初に持ってくることで、学習に調子が出ます
やる気がなくても、「15分は頑張ろう」とやり始めることができます。

それに、やっているうちに、作業興奮状態になり、頭が英語モードになります。
頭が英語モードになると、その後の英語学習もスムーズになる感じがあります。
これはあくまで体感ですが、お試しの価値はあるかと。

ぼく自身は今でも「パワー音読」を英語学習の最初に持ってきています。
感情音読→タイムアタック音読の流れで行っています。
それぞれ5分ずつで行い、オリジナルパワー音読となっています。

教材は横山カズさんの著作が主です。
今はもっぱら『ビジネス英語 パワー音読トレーニング』です。
もう何周したかはわからないくらい、頭と体に染み込ませています。

 

TOEIC の素材も POD で攻略

他にも「ラジオ英会話」や「実践ビジネス英語」の会話文も POD をします。

このブログのテーマである TOEIC にも活用は可能ですね。
Part 3, 4 の素材は分量が適切なので、5分など短い時間で回数をこなせます。

一時期、Part 3, 4 の素材を暗唱していた時期がありましたが、
その際にも POD を取り入れて、効率よく暗唱できた実感があります。
なんとなく音読しているだけでは、自分の頭に染み込みません。
その点、短時間で同じ素材を何度も繰り返す POD は、
Part 3, 4 の素材を定着させるためにはうってつけの方法だと感じます。
もし自分がゴリゴリと TOEIC 対策をしていたら、必ず取り入れます。

英語学習の「やる気スイッチ」として、パワー音読をお試しあれ!

大西泰斗先生の「ラジオ英会話」を TOEIC 学習者にもオススメする理由

「TOEIC の素材だけでは飽きる」という声を聞きます。
そして、TOEIC 以外の素材を使おうとして、ニュース英語に行く人がいます。
しかし、少し聞いてみればわかるのですが、
レベルが高くてついていくことができません。

では、どんな素材が良いのか。

いろいろな教材を研究して、最適だと考えるものがあります。
それは、NHK ラジオ講座「ラジオ英会話」

現時点で最強です。

思いつく限り、メリットはこんな感じです。

☑︎ レベルが絶妙
☑︎ 前から理解する力が醸成される
☑︎ スピーキング力アップにもつながる
☑︎ こなれた表現に唸らされる

以前、次のような勉強法の記事を書いていますので、
もしよろしければ、ご参考になさってください。
今はマイナーチェンジをしていますが、根本は同じです。

上に挙げたメリットについて、もう少し詳細に語っていきましょう。
もし「これはやってみよう」と思ったら、
放送を聞いてみると、雰囲気をつかむことができるのでぜひ。

 

☑︎ レベルが絶妙

TOEIC の Part 3, 4 に比べると、やや簡単ではあります。
ただ、リアルな会話に慣れておけば、TOEIC にも対応しやすいです。
Part 7 のチャット問題にも対応することができますね。

ほぼ毎日の放送で、会話に触れることができれば、
会話の独特なリズムには間違いなくなれることができます。
TOEIC を始めたばかりの方でも、スッと入っていきやすいレベル感です。
説明も丁寧なので、ご心配なく。

 

☑︎ 前から理解する力が醸成される

実は、ここが一番のオススメポイントであります。
ぼく自身の TOEIC のスコアアップの理由に、
大西メソッドを学んだことが挙げられます。

毎月のテキストの冒頭に描かれている

・説明ルール
・指定ルール

という二つが頭と体に染み込んだため、
英語がよどみなく理解できるようになったのです。

この話は2020年度のテーマではありませんが、
随所で説明してくれる分、今からでも遅くはありません。

もし「文法」にフォーカスして、「ラジオ英会話」を楽しみたい方は、
過去の放送をまとめた『英文法パーフェクト講義』が良いでしょう。

☑︎ スピーキング力アップにもつながる

会話を扱っているため、音読や暗唱を通して、
スピーキング力アップにつながるのは間違いなしです。
ぼくが未だに欠かさず取り組んている理由はここにあります。

 

☑︎ こなれた表現に唸らされる

TOEIC には出てこないものの、「へ〜」と思う表現が出てきます。
こういう出会いは知的好奇心を刺激してくれるので、
英語学習にメリハリをつけてくれるはずです。

例えば、最近、ぼくが唸ったのはこちらの表現です。

I wasn’t born yesterday.

ご存知ですか?
ぼくは初見で、「へ〜」と放送を聴きながら言っていました。

「昨日生まれたわけではない」
→「前から生きてる」
→「そんなことは知っている」

面白くないですか?
TOEIC 対策をしていると、TOEIC に出るものばかりに敏感になりますが、
新たな英語の楽しみ方として、活用できるのではと考えています。

以上、TOEIC 学習者にも「ラジオ英会話」をオススメする理由でした!

難化傾向の TOEIC Part 2 対策で使った問題集と勉強法

難しいよ、Part 2…。

TOEIC のリスニングセクションでは、Part 3, 4 が難しいのは間違いないです。
問題数が多いですし、設問と選択肢を読む時間も必要になるからです。
難しさや問題数の多さから、Part 3, 4 の対策に集中する人が多い。

しかし、手前の Part 2 を意外に落としていることはありませんか?

もし「Part 2 は Part 3, 4 の対策をすれば解ける」と思っている人がいたら、
この記事をお読みいただくと、Part 2 の対策の必要性を実感するはずです。

お手元にスコアシートがあったら、次のグラフの数値を見てください。

<1本目の棒グラフ>
短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる

間接的な表現に関するもの

<3本目の棒グラフ>
短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる

直接的な表現に関するもの

これらの棒グラフの数値が低い人は必見です。
というのも、これらは Part 2 での間違いによるものかもしれないからです。

「Part 2 に特化した勉強法を知りたい」
「たくさん問題を解いているものの、正答数が上がらない」

具体的であり、正答数アップに効く勉強法が知りたいのではないでしょうか。

学習者として実践してきた方法を伝授することによって、
多くの方が Part 2 の正答数アップを実現してきました。
そのため、再現性があることは間違いないと思います。

最初に Part 2 の出題傾向の分析をすることから始めます。
そして、TOEIC 対策をゴリゴリとやっていた時の
Part 2 の問題集と勉強法をシェアしてまいりましょう!

  

難しいのが当たり前の Part 2

形式が変わる前の TOEIC では、Part 2 は「易〜普通」の部類でした。
「文頭の数語を聞き取れれば正解が取れる」という問題が比較的多く、
「Part 2 が難しい」という声はさほどなかったように思います。
ぼく自身も苦手意識はありませんでした。

ところが、形式が変わり、年を経るにつれて、難しくなってきました。

大きく分けて二つのポイントがあるように感じています。

✅ ナレーターに癖がある
新しいナレーターが出てくるだけで、難しく感じる人は多いでしょう。
以前は『公式問題集』を聞き込んでいれば対応できたものの、
今は新しいナレーターが出てきて「聞き取れない」となる人が多数続出します。

✅ ひねった返答が増えている
年々目立つようになったのが「ひねった返答」です。
「いつですか?」に対して、「書類に書かれているよ」のような、
間接的な返答が増えてきたのは間違いありません。

 

アビメ(棒グラフ)の見方

最初にスコアシートの棒グラフについてお話ししましたが、
よく見ると「アビリティーズ・メジャード」と書いてあるはずです。
TOEIC 界では、これを略して「アビメ」と呼びます。

そのアビメの一つ目が、まさにひねった返答への出来具合を示しています。
ここには Part 1 の出来も含まれており、一概には言えないのですが、
Part 1 は多くの人が正解しているでしょうから、
数値が低い原因は Part 2 にあると言っていいでしょう。

ぜひ今までのスコアシートを引っ張り出して、分析してみましょう。

 

具体的な勉強法

ここまでに以下の2点についてお話ししました。

・Part 2 が難しくなった
・原因の一つが「ひねった応答」

とすると、
どのように「ひねった応答」に対応していくかが肝になりますよね。
ぼくがやってきた勉強法をお伝えします。

✅ ディクテーション(聞いて書き取る)
ディクテーションをすでに取り入れている方は多いかもしれませんが、
ぼく自身は、900点を超えてから行った勉強法です。
その時点になって「Part 2 で落としている」現実に向き合ったわけです。

ディクテーションをするためには、細部の音を拾って書き出すため、
「音に慣れる」ことができるようになりますね。
意味を理解するためには、音を拾う必要があります。
そのために、ディクテーションはうってつけの勉強法でしょう。

正直、やるのが面倒な勉強法ですが、地味だけど効くものだと実感しています。

✅ 繰り返し聞く
とてつもなく当たり前なのですが、書き取って満足してはいけません。
音と内容を一致させる時間が必要になります。

「正しい音をインプットする」べく、何度も聞くようにしましょう。
最初はスクリプトを見ながらで大丈夫です。
聞き取れるようになってきたら、目を離すようにするといいでしょう。

この時に「最初の数語だけ」と手を抜かずに、全文を聞き取るようにすること。
最初の数語を聞き取るだけでは対応できない問題が増えているからです。

トレーニングの際には、負荷をかけることによって、
本番では余裕を持って対応できるようになるはずです。

✅ 会話のパターンを暗記する
力技ではありますが、会話の流れを覚えるのも有効な手段です。
「こういう返答もある」という引き出しが多ければ多いほど、
変化球が来た時に対応できるようになるからです。

会話の流れを覚えるために、ぼくは「一人二役アクティング」を提唱しています。

自著『戦略特急 スコア育成計画』の中で説明しているので、引用いたします。

理解度が最高に達した「会話のパターン」を自分の体に染み込ませるために「一人二役で演じる」のです。会話文の場面や感情を疑似体験して音読してみましょう。


情景(場面)を想像しながら、なりきり英会話を楽しみましょう! TOEIC のナレーターはフラットな、冷静な感じで読んでいますが、練習のときは感情(気持ち)を込めるくらいがちょうどいいです。ぼくは身振り手振りも交えながら、一人二役を演じることで、Part 2 のパターンをストックしてきました。大げさなくらいに演じて、英語を体に染み込ませましょう!

『戦略特急』より引用

*『戦略特急』では他にも復習方法をご紹介しています。

有効な教材(問題集)

古いバージョンですが、やりこみました!

勉強法がわかれば、あとは問題を使って勉強あるのみです。
以下に、マストであると思える教材をご紹介します。

と言っても、数は多くありません。

当時は『公式問題集』を6冊ほどはやっていたでしょうか。
この発言に対しては「これ」という発言は頭にストックされていたはずです。

次は、公式以外の教材です。

「TOEIC L&R TEST パート1・2特急」のシリーズです。
有名な「特急シリーズ」の定番(に入って欲しい)ものですね。

役立ったと実感する教材は案外少ないですが、
その他にも模試はいろいろとやったため、

Part 2 だけでも1000問はやっている

はずです。

目指すスコアによってはここまでやる必要はありません。
自分の目標に合わせて、場数を踏んでいきましょう。
なんだかんだで場数を踏めば、TOEIC の動きも見えるものです。

 

まとめ

TOEIC のスコアアップを狙う上で、
リスニングセクションを早めに上げておくのは鉄則です。

多くの人が Part 3, 4 にフォーカスをしていますが、
Part 2 にも目を向けてみてはどうでしょうか、というご提案でした。
場数を踏みながら、効果の出る勉強法を実践していきましょう。

TOEIC 990点満点保持者が『Distinction 2000』の使い方を徹底解説

今や知らない英語学習者はいない Distinction シリーズ

英単語帳の市場は飽和状態です。

「もう新しいものは出ない」

そんな風に思っていたところ、新時代の英単語帳が現れました。
YouTube から一躍有名になった ATSU さんが製作した『Distinction 2000』(KADOKAWA)です。

写真映えする素敵なカバー!

一通り、目を通して「素晴らしい」一冊であることは間違いないです。

問題「TOEIC には使えるのか?」

この単語帳を持て余している方がいるのではないでしょうか?

特に、

「TOEIC には役立つのか」
「役立つならどう使えばいいのか」

といった悩みを抱えている方は多いのではないかと推察しております。

次の質問に対して、答えがスッと出なければ、宝の持ち腐れになります。
これは単語帳に限らず、参考書や問題集を使うときの大原則です。

「なぜこの単語帳を使うのか」
「この単語帳をやり遂げてどうなりたいのか」

by ぽるぽる

そこで、今回は、TOEIC 学習者が『Distinction 2000』を使うべきかどうかに焦点を当てます。
さらに、もし使うのであれば、どのような使い方が良いのかまでご提案いたします。
「この本を使い倒して、TOEIC のスコアアップを実現したい」という目標を実現しましょう。

TOEIC 990点満点保持者が TOEIC に効果的な使い方を探る

  • 対象レベル
  • 特徴(メリット・デメリット)
  • TOEIC との相性
  • TOEIC 学習者の使い方
  • まとめ:「TOEIC 特化ではない」と心得る

対象レベル

単語帳の使用者「TOEIC ◯点から」のような表記はありません。
TOEIC 以外の資格試験などの表記もないことから、
「そこは自分で判断しよう」ということでしょう。

ただ、本の帯に「到達レベル」は書かれています。
あくまで目安として参考にすることをオススメします。

  • TOEIC:920
  • 英検:準一級
  • TOEFL:100点
  • IELTS:7.0
  • 大学入試:難関大2次

これらの情報を見ると、「けっこう難しめ」という印象を持たれるかもしれません。

しかし、見出し語を見ると、易しい単語も掲載されているので、
TOEIC であれば「500点」くらいから使えるのではないかと考えています。

もちろん、到達レベルが高い分、
難しい単語が出てきて面食らうことは否定できませんが……。

特徴(メリット・デメリット)

今回は TOEIC 視点でメリットとデメリットをお伝えします。
と言っても、メリットとデメリットはコインの表と裏のようなものです。
(『Distinction 1』に出てくる two sides of the same coin です!)

*素材が大量に収録されている

見出し語が含まれた文章が大量に収録されています。
これらの素材を、聞いたり読んだりすることで、
大幅な英語力アップが見込めるでしょう。

リスニングであれば、TOEIC の試験を BEYOND したレベルで音声が収録されているため、
このレベルに慣れておけば、TOEIC が易しく感じる場面は増えていくでしょう。

リーディングであれば、TOEIC よりもアカデミックな英文が多いため、
読解力が鍛えられることは間違いありません。
TOEIC よりも読み応えがある分、ここを楽に読めるようになれば、
TOEIC は「こんなにシンプルだったっけ?」と感じることは間違いありません。

とはいえ、TOEIC に特化した単語帳ではないため、
TOEIC に出るような英文は多いとは決して言えません。
TOEIC に出るような英文とは、
「シンプルな単語や構文で構成されたもの」と考えてください。

だからこそ、TOEIC 学習者にとっては、ここはデメリットだと言えるでしょう。
「もっと TOEIC に出るような英文で学びたい」という欲求はあるかもしれません。

*扱う単語のレベルが幅広い

これは「対象レベル」に関連してくるのですが、
易しい単語もあれば、難しい単語もあります。

易しい単語はさらっと触れればいいのですが、問題は難しい単語です。
TOEIC のハイスコアラーであっても苦戦するものもあるでしょう。
いろいろな資格試験や単語帳を見ているぼくですら、
「正直、これは知らない」というものもありましたね。
知らない単語がまだたくさんあって、伸び代があると感じられる良い機会です。

到達レベルが高いため、仕方のないことだと言えます。
TOEIC という試験に絞ると、アカデミックな単語は不要なので、
効率を求める方はストレスに感じるかもしれません。

この本には「TOEIC に出る」的な表記はないので、
TOEIC に出るかどうかを市販の単語帳で調べるのが良いでしょう。
「これは知らない」と思ったら、TOEIC の単語帳で調べるのも一手です。
とはいえ、二度手間なので、出なそうだと思ったら飛ばすのも良いでしょう。

*ジャンルが幅広い

40のジャンルがあるため、英語の素材として非常に面白いです。
読んでいて飽きることがありません。
気づけば次々と読んでいる自分がいた、というのが正直なところです。

とはいえ、これもデメリットではあるとわかるでしょう。
「宗教」や「戦争」などの TOEIC に出ないテーマもあります。
そこに収録されている単語が全て TOEIC に関連しないかというと、
そういうわけでもないので、気にしすぎなくても良いポイントかもしれませんが。

TOEIC との相性

前の項目で「TOEIC との相性」については、だいぶ触れていると思います。
アカデミックな話題や TOEIC に出ない話題があるため、そこは相性が悪いです。
ただ、そんな話題の中にも TOEIC に出る単語は含まれているため、
過剰に意識しないほうが良いように感じています。

TOEIC 学習者の使い方

これも少し触れてきましたが、一度整理しておきます。

目標を「単語を聞いて/見て一瞬で意味がわかる」ことに置きましょう。

TOEIC レベルを超越している単語もありますが、
気にしていたらキリがありません。
派生語も含めて、すべてを覚えるつもりで行きましょう。

とはいえ、段階的に学習するのが良いと考えています。

  1. 見出し語を見て意味がわかるかをチェックする
  2. わからないものは何度も見る/聞く

シンプルな2ステップにしましたが、詳細な使い方は本に掲載されています。
ただ、それはスピーキング寄りだといえるでしょう。
もう少し TOEIC(リスニング/リーディング)に寄せた学習法をご提案します。
1.と2.は終えた後、という前提で取り組まれることをオススメします。

  • 例文を見ながら何度も聞く
  • 英語と音が結びついてきたら、目を離して聞く

英語と正しい音を合わせる段階だと思って、取り組んでみましょう。
ここまでスムーズにできるようになれば、TOEIC のリスニングセクションはだいぶ楽になります。
『Distinction 2000』のナレーターのほうが TOEIC のナレーターよりも癖があるので、
この本の英語が、自分にとってのスタンダードになれば、TOEIC は余裕です
その分、TOEIC に慣れている人は最初が辛いと言えるでしょう。

  • 毎日30-60分はアカデミックセクションの英文を読む

単語を身につけるとともに、読解力そのものを鍛えるイメージを持ってください。
さらに、そもそもの、読み続ける集中力を鍛えることもできます。
そのため、このタスクは細切れではなく、一気に行うことが大切です。

これは今のぼくがやっていることなのですが、かなり鍛えられます。
『Distinction  2000』を読んだ後に TOEIC の Part 7 を読むと拍子抜けします
天と地というほどではないのですが、
それくらい難易度の差があると思うと良いですね。
それなりの高地トレーニングになると考えています。

まとめ:「TOEIC 特化ではない」と心得る

ATSU さんは「TOEIC 学習もスピーキング込みで」という主張をお持ちです。
それには大賛成なのです。

しかし、

「この本を使いたいけれど、それなりに早く結果を出さないといけない」

という学習者の方向けに記事作成をしました。

また、いきなりスピーキング(例文作り)は難しいという方も、
上記のステップを踏むことによって、読み聞きからスタートをして、
受動語彙(Passive Vocabulary)を増やすことから始めるのは大いにありです。
それから能動語彙(Active Vocabulary)を増やす方向にシフトしても良いのではないでしょうか。

もし「とにかく TOEIC 優先」であれば、「金フレ」が不動でしょう。

TOEIC にさっさとケリをつけるか、
後を見据えた力を伸ばすか。

それはあなた次第です。

オンライン勉強会でコロナの危機を乗り切ろう!(2020年4月)

勉強をやめずに走り続けたい

コロナウイルスが猛威を振るっています。
3月に引き続き、4月の TOEIC 公開テストも中止となりました。
このままでは TOEIC 対策や英語学習のモチベーションが下がりますね。
本当に悲しいです。

資格試験はいろいろな意見があります。
しかし、 ベンチマークとして活用できる面は大きいです。
だからこそ、残念でなりません。
今は一刻も早く、普通の状態に戻ることを祈ります。

現在、緊急事態宣言が出て、外出自粛で、時間が増えたのではないでしょうか。
そこで、オンラインでできるイベントを増やしていきます
「土曜の午前を活用したい」という声が多いので、その辺りがメインです。

既出問題集は「過去問」!

4/18(土)10:00-12:00
TOEIC L&R Part 7 徹底攻略講座

本番で出た問題を全問/全文解説します。
「TOEIC ではこんなパターンで出た」という頻出パターンの指摘や、
「TOEIC ではこんな感じで出そう」という予想もします。

参加費:2,000円
定員:10名
教材:既出問題集2 TEST 2(DP, TP)
*事前に解いて、復習はしないで大丈夫です。
タイムテーブル
10:00-10:10 自己紹介
10:10-11:50 全問解説
11:50-12:00 振り返り(気づき)

前回の SP 編の際にご参加いただいた方の声をご参考にしてくださいね。

ぽるぽる先生、本当にありがとうございました。 本日の講座、本当に今回気づきが多くて、ありがたい内容でした。ダブル&トリプルもぜひ受講したいです。 終わり次第、復習用に本をコピーついでに書店に直行しました。戦略特急スコア養成無事入手してきました。 本日先生にお聞きしたことが、脳にしみこむ感じがします。 段落ごとに大意をとって読む! 誤答の理由を探る! 文の型を理解する。動詞の縦読み。 どこを読む必要があるのか、集中してじっくり読みこむ部分とスキャニングしてキーワードを探す部分の差など。 今日のよい復習になります。 コピーに今日の内容を書き写して、徹底復習します~。 地方在住なので、本当に今回の講座は私にとってすごいチャンスでした。 次回もぜひよろしくお願いいたします。

(ミズタニさん)

ポルポルさんありがとうございました。僕にとっては大満足の2時間でした。一緒に問題を進めていくこの形の講義はとてもよかったです。なぜかと言うと、ポルポルさんがspをどういう風に解いていらっしゃるかが分かりました。結局、僕の場合、テクニックうんぬんではなく、全部をしっかりと読めていないので解けないということが再発見できました。こんな機会は田舎に住んでいるとほとんど経験できないので、是非、こういったシリーズをやってもらえると嬉しいです。また、疑問に思っていたことを直接、答えていただいたことが嬉しかったです。ありがとうございました。

(こたろうさん)

お申し込みは mosh のページからお願いします!

===

新時代の英単語帳、ここにあり。

4/21(火)8:00-9:00
4/25(土)8:00-9:00
『Distinction』でオリジナル例文をひたすら作る会

以前、開催したオンライン自習室の限定版です。
今回は、ATSU さんの『Distinction』ユーザーで集まります。
ATSU さんが単語の定着を狙ってオススメする「例文作成」。
これをZOOMを通して、みんなで行います
以前の自習室と違うのは、「ミュートを切る」こと。
それぞれの声を聞いて刺激にしてほしいと考えています。

という風に、当初は思っていたのですが、少しハードルが高いと感じて、
最初に「こんな風に例文を作る」というコツのようなものをシェアします。

参加費:100円
定員:10名
教材:『Distinction 1』『同 2』『同 2000』
タイムテーブル
8:00-8:10 自己紹介
8:10-8:50 自習
8:50-9:00 振り返り(気づき)

お申し込みは mosh のページからお願いします!

学習のモチベーションが保ちづらい今だからこそ、オンラインで繋がりましょう。

TOEIC 満点講師が語る『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の熟語』の難易度と勉強法

TOEIC 対策として単語帳を選ぶとしたら、通称「金フレ」が挙がるでしょう。 *正式名称は『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』です。
100冊以上、TOEIC 対策本に目を通してきたぼくも唸る一冊です。
「金フレ」は、本でもアプリでもスコアアップに大きく寄与してくれます。

100万部超えの化け物単語帳!

その続編として、通称「金ジュク」と呼ばれる、
『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の熟語』が発売されました。

TOEIC に出る熟語ってどんなもの?

今回は、この本を買うべき学習者のレベルと、本の使い方をお伝えします。

★結論
「金ジュク」については、使わなくてもいい人がいる、と断言します。

著者・TEX加藤先生の本は「マストバイ」であることが多いです。
初級者は「銀フレ」で基礎レベルの単語をたたき込む。
中上級者は「金フレ」で自分の目指すレベルの単語を網羅する。
中上級者がさらなる単語の定着と読解力アップのために「金セン」を読む。
文法の基礎を作るために、嫌というくらい「でる1000」で反復練習をする。

一方、熟語という言葉を聞くと、
「知らないかも」と心配になる気持ちはわかります。
ただ、見出し語をパラパラと見てみてください。
「意外に知っている」と思う熟語が多いはずです。
初級者は知らない熟語が多いかもしれません。
中上級者は見出し語を見てから判断すると良いと考えています。

ところで、皆さんは高校受験や大学受験のときに「熟語帳」を使いましたか
単語帳は使ったことがあるものの、熟語帳はあまり馴染みがないはず。
というのも、問題の中で学ぶことができるからです。

★難易度
本の難易度としては「初級〜中級」という感じです。
たまに上級者が知らなかったり、あやふやだったりする熟語があります。
と言っても、それほど多いものではないでしょう。

★内容
熟語を中心として、数語からなる英語表現が紹介されている一冊です。

・TOEIC に出る熟語
・TOEIC に出る会話表現
・TOEIC に出る「動詞+前置詞」
・TOEIC に出るコロケーション
・TOEIC に出る群前置詞・群接続詞
・イラストで覚えるパート1単語
・TOEIC に出る定型表現・連語

魅力的な見出しがズラリ。。。

430の熟語を中心にして、いろいろな表現が紹介されています。
個人的に興味深かったのは「コロケーション」です。
hold のような基本動詞に、どのような名詞が続くのかがまとまっています。
このような情報をまとめて目にしたことがなかったので新鮮でした。
コロケーションを知っていると、聞くにも読むにもスピードが上がりますね。

★コラム
「金フレ」シリーズでおなじみのコラムは、痒いところに手が届く内容になっています。
今回は、TOEIC の世界観に関するコラムが少なめだった印象がありますが、
一度では到底吸収しきれないほどの情報が詰まっています。
ここは中上級者も役立つ内容ではないでしょうか。

★使い方
初級者から上級者まで、この本を手にした方にやっていただきたいことは3つです。

1.430の熟語(見出し語のみ)に目を通す
2.0.1秒でわからない熟語をピックアップする
3.チェックした熟語を数日ごとに見る

ポイントはフレーズやコラムには目を通さずに、まずは顔見知りになることです。
音読やリスニングは一旦置いておいて、とにかく目を通すイメージです。
(リスニングは、発音の確認として聞く程度ならば良いです。)
見出し語に加えて、フレーズまで目を通すと、時間はかかりますし、情報量が増えます。
コラムにまで目を通したら、それはなおさらのことです。

そこで、まずは「見出し語」だけに力を入れるようにしましょう。
自分のチェックした熟語の意味がスムーズに出てくるようになったら、次の段階へ。

4.チェックした熟語を含むフレーズを読む
不安な熟語のみにフォーカスして、取り組むようにしましょう。
ここでも音読やリスニングは置いておいていいです。
TOEIC に出やすいフレーズになっているため、そのまま頭に入れる意識が望ましいですね。

5.チェックした熟語を含むフレーズを音読する/聞く
最後の仕上げです。
バッチリな定着を狙うために、音読やリスニングを取り入れましょう。
オススメなのは「音真似」です。
聞こえてきた英語を真似するように音読することですね。

以上、使い方のお話でした。

結論でマストバイではないと申し上げましたが、TOEIC に出る内容が詰まっているのは事実です。
熟語に時間を割くことができるのであれば、やっておいて損はないでしょう。
今の自分に必要かどうかをよく考えてから、お買い求めくださいね。

(追記)
YouTube では買った直後ほやほやのレビューをアップしています。
そちらも合わせてどうぞ。
10分程度なので、2倍速で聞くことをオススメします。

『TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート7』で英語を読む力を爆上げする方法を考えてみた

 

 

「初心者」という文字を見ただけで、「自分に不要だ」と思ったあなた。

本当に、英語の基礎を徹底することができていますか?
本当に、易しく書かれた英語の文章をスラスラと読むことができますか?

 

日本語を母語とする我々にとって、英語をスムーズに理解することは簡単ではありませんよね。
中学レベルの英語であれば、難なく理解することができるかもしれません。

だからこそ、

「中上級者も『初心者特急』を使うべきだ」

とご提案させていただきます。

 

・初心者レベルを舐めずに読めるか

なぜ、このような主旨の記事を書いているかというと、
2019年12月に『TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート7』が発売予定だからです。
TOEIC はどんなレベルの人も同じ英文を読まされるため、
TOEIC に出る内容でありながら、初心者レベルの素材がほとんどないというのが実情。

 

 

 

上のつぶやきの中にも書いたように、「初心者レベルを舐めずに読めるか」は忘れたくない観点です。
特に、Part 7 は、大量の英文を流れるように読めるようにしたいもの。
よく「簡単な英文をたくさん読む」という勉強法がオススメされます。
「多読」という考え方は TOEIC にも応用することができます。

 

・「量をこなす」というシンプルな結論

「英語をスムーズに読めない」理由はいくつか挙げることができます。

 

「単語を知らない」
「文構造を理解できていない」

 

思い当たる節があるかもしれません。

 

そのうちの一つに、単に「量をこなしていない」ことが挙げられます。
量をこなすことで、英語の型が自分に染み付いていくんです。
質が大事だとは言って「やらない」のは言い訳。
英文を読めるようになるためには「量が質を兼ねる」ところが大きいと感じています。

 

そこで、初心者レベルの英文の素材として、たくさんの英語に触れられる
『初心者特急 パート7』はどのレベルの学習者にとっても最適だと思うのです。
と言っても、この記事を書いている時点で現物は見ていないので、期待が外れる可能性はありますが…。

 

ただ、読む前からここまで期待しているのは、前作(?)の『初心者特急 読解編』が秀逸だったから。
以前、このような記事を書いていますが、中上級者の方々にもお役に立てる内容です。

 

TOEIC 初心者の「Part 7 克服」におすすめしたい『初心者特急 読解編』の3ステップ勉強法

 

 

この記事は初級者向けに書いたものでして、『初心者特急 パート7』にも応用できるはずです。
そこで、今回は中上級者向けの内容にアレンジして、ご提案させていただきます。
今回、3ステップどころか、1アクションに絞ることにしました。

 

文章だけを一気に読みきる

 

いたって単純で、設問は無視して、文章だけをひたすら読んでいくことです。

 

TOEIC らしい英文を、貪るようにどんどんと読んでいく。
それほど長くない文章を、勢いを大事にして英語を飲むように読んでいく。

 

これは、前作の『初心者特急 読解編』でぼくが実践していたことの一つでした。
おそらく『初心者特急 パート7』でも応用できると考えています。

 

英語を大量に読むことは多くの方が避けることです。
ぼくは「質が大事」と言って逃げたことは何度もあります。
厳しい言い方かもしれませんが、避けているからこそ伸びないんですよね。

 

人がやらないことをやれば、差がつく。

 

だからこそ、ここで決断してやりましょう。
英語を読む力が爆上がりしている自分に出会えるはずです。

 

実際に本が出たら、実験台として取り組んでみて、その結果を記事化いたします。
もしこのやり方で取り組んだ方がいらっしゃったら、ぜひ感想をお聞かせくださいね。