英語の「直感」の正体と鍛え方について全力で考えてみた

昨日、「このPart 5の問題、あなたならどちらを選ぶ?」という記事の最後で、
英語の「直感」とは何か、という問題提起をしました。

その記事で出した例は「スケジュールの前に」という意味で、
scheduleの前にbeforeが入るのかahead ofが入るのか、というもの。

まずは、問題解答をする流れから確認していきたいのですが、
問題の正解の出し方は大きく分けて次の2通りだと思うのです。

  • 持っている知識で選ぶ
  • 勘で選ぶ

前者と後者は意識の差で大きな違いがありますよね。
今回、考えてみたいのは後者についてです。

この「勘」ですが、精度には個人差が確実にあります。
その差とは「勘」で選択する場合にも2通りあるからだと思います。

  • 当てずっぽう、鉛筆転がす、どれにしようかな、で決める
  • なんとなくこちらだと思う

これら2通りにも差はありますね。
話題にしたいのは、もちろん後者。確率論の話をしたいわけではないです。

TOEICのPart 5のような問題で、「なんかこちらの気がする」という感じがするとき。
なぜこのような感覚に襲われるのか考えてみます。

前の記事でこの感覚を「直感」と言いましたが、次の言葉のほうがしっくり来ます。

直感=語感

おそらく「なんとなく」の気持ちが生じる理由は、「語感」を持っているからです。

「この言葉とこの言葉のつながりがしっくりくる」
「この言い回しを聞いたことがある」

「なんとなく」を掘り下げていくと、上のような感覚を抱くのではないでしょうか。
もちろんこの感覚が正しいか間違いかはわかりません。

ただ、この感覚は鋭くなればなるほど、嬉しくないですか?
ある意味、考えずに正解が出るような感覚ですから。

そこで、「直感=語感」という内容を元に、「語感」を鋭くする方法を考えてみましょう。
例えば、「コピー機が故障中です」という意味で、最後に空所があったとします。

The copy machine is out of ——-.

これを見て「order」と即答できる方は「語感」があると思うんです。
一方、「out of orderって聞いたことがある気がする」という方も「語感」があると思っています。

両者に存在するのは、
その「語感」を意識的に取り出せるかどうか
という差でしかないです。

では、この差が生じるのはなぜでしょうか?

答えは

だと考えています。
ここで言う out of order という形にどれだけ触れているかどうか、ということです。

人は、ある物事に繰り返し触れることによって、
それが潜在意識に刷り込まれていきます。
(科学的に正しいかわかりませんが、多分そうですよね。)
image (2)

手書き。氷山の一角の絵が水面から出ている絵です、一応。

つまり、今回であれば、その英語に何度触れているかがポイントです。
 

「なんだよ、結局、何度も繰り返せってことか」

とお思いの方がいらっしゃるでしょう。

 

そうと言えばそうなのですが(笑)、触れ方にも2通りあると思っています。
ここが今回の結論で、「直感=語感」の鍛え方になります。

  • 意識的に触れる
  • 無意識に触れる

前者は単語帳や自分で調べた語句などで触れる形でしょう。
長文の語注もそうですね。
要は、自分で意識的に取り出して、覚えるということですね。

後者は主に英語を使う中で触れる形でしょう。
長文の中だったり、リスニングの中だったり。
わざわざ取り出して触れるものではありません。
自分の知っている語句はスルーというか、普通に理解して終わりですよね。

ぼくはどんな素材であれ、意識的に触れようという目線で見る癖があります。
無意識で触れているものも、あえて意識的に触れるというわけです。
先ほどの英文 The copy machine is out of order. もすんなり理解できるわけですが、
「あ、out of order という形が使われている」という感じですね。

意識と無意識の反復横跳び

が自分の英語の「直感=語感」を鍛えてくれていると信じています。

前者にせよ、後者にせよ、どちらかの方法で量をこなしていくことが
「直感=語感」を鍛える方法だと思います。
小難しく書いておいて「それかよ」って感じですみません(苦笑)。

porpor35

フリー編集者。校正や内容検討も行っています。 語学書→小中英語→ビジネス→語学書担当。 専門学校や大学で TOEIC の講師の担当をしています。 大学で言語学を専攻。本/言葉を愛してます。 留学なしでTOEIC990獲得。現在は、TOEIC SWで満点獲得が目標。

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