TOEICで求められる「速読力」とは何だろうか

TOEICでは「速読力」が必要だと言われます。

おそらく、

  • Part 3,4 の設問や選択肢
  • Part 7 の文章

といったあたりが中心となるでしょうか。

 

一つ疑問なのは、「速読力」とは何なのよ、という話です。
皆さんは「速読」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?

 

こんな感じ?

 

 

ものすごく速いですね。
ぼくは試験中にこの方のように、気持ち悪く目を動かしているかというと、そうではありません。
おそらくもう少しゆっくりだと思います。

 

そして、もう一回先ほどの動画を再生する…必要はないのですが、一つ気づくことがありませんか?
それは

「返り読みをしていない」

ということです。

 

ぼく自身、試験中に返り読みすることはあまりありません。
ここがものすごくポイントで、スピードばかり気にしてしまう方が多いのですが、
目を動かすスピードを上げればいいだけという話ではありません

 

仮に速く目を通せたとしても、理解していなければ意味がありませんし、
もう一度読み直すことになってしまいます。

 

ですから、つっかえることなく、前から理解していく読解力が必要です。
スピードより正確さですね。ここがスムーズになればなるほど、勝手に速くなっていきます。

 

そのために、意味のカタマリを前から順番にとらえていくことを目標にすえましょう。
いちいちキレイな日本語訳を作ろうとしては、前から理解していく訓練には適していません。
一度読んだことのある英文でよいですから、何度も目にして「前から理解する」感覚をつかむとよいです。
音読すると返り読みを防ぐことができますから、読みながら理解する力を高めるのにも有効ですね。

image (1)

 

これらの訓練の積み重ねが、新しい英文を目にしたときも活きてきます。
少しずつ「返り読みをしない」自分を目指していきましょう!

porpor35

フリー編集者。校正や内容検討も行っています。 語学書→小中英語→ビジネス→語学書担当。 専門学校や大学で TOEIC の講師の担当をしています。 大学で言語学を専攻。本/言葉を愛してます。 留学なしでTOEIC990獲得。現在は、TOEIC SWで満点獲得が目標。

2 comments so far

ouchPosted on 1:57 pm - 4月 17, 2014

速読の必要性については松本亨博士や松本道弘先生も昔からおっしゃってましたが、文字情報を早く目に取り入れてそれをできるだけ早く理解できるように訓練するという風に理解してます。

昔から、1秒1ページより速いスピードで本をめくりそれをカメラに写すように記憶して素早く理解することにより数分で本を一冊読んで理解するという速読法があるようですが、脳科学者の茂木先生が脳はそんなに早く情報処理できないと否定されてます(脳に早く情報をダウンロードできても脳が処理できない)。

W松本先生のおかげか日本語は早く読めるのですが、英語はそれには追いつけないのが悩みです(笑)。英書を読む絶対時間が不足と言えばそれまでですが(笑)。松本亨高等英語専門学校に行っていたおかげで英語を日本語に訳すということはありませんのでそれで読むのが遅くなるということはないです。

    porpor35Posted on 12:55 am - 5月 6, 2014

    ouchさん
    そうですね、理解がないと読んでいるとは言えませんよね。ただ文字面を追ってしまっているだけという。

    1秒1ページの類のものはフォトリーディングあたりがそうかもしれませんね。茂木先生がその方向性を否定されているとは初めて知りました。ありがとうございます。ぼくもあのやり方でどこまで理解度が高まるのか気になっていたので、少しでも情報を知られてよかったです。

    日本語のスピードで英語を読む、というのは目標にしたいところですよね!どこがボトルネックになっているのか、しっかりと分析して、自分の英文読解スピードを高めていきたいと思っています。これからもご教授くださいませ。

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