前にもこのブログでご紹介した本『やりぬく力』は面白いですね。
書店でも「GRIT」の文字を見たことのある方は多いのではないでしょうか。
(ここ最近、偽物?が出ましたね。本家は赤色のものです。)
何かしらの物事をやりぬく秘訣を、様々な分野の方へのインタビューや研究で明らかにしている一冊。
TOEIC、ないしは英語学習に役立つ話をしてくれるんですよね。
お読みになっていない方はぜひ、とオススメしたいくらいです。
自分の学習を見直すきっかけになりますよ。
さて、今回はとあるところから学習の動機付けについて抜粋したいと思います。
子どもたちを簡単な課題と難しい課題をやらせるグループに分けます。
そのあとで、両グループに同じ課題をやらせると、
難しい課題をやったグループのほうが黙々と課題に取り組んだ、という結果が出ました。
そこから、本の中で出てくる研究者(アイゼンバーガー)が次のことを明らかにしました。
「勤勉さは練習によって身につけることができる」
アイゼンバーガーはこの現象を「学習性勤勉性」と名付けているのですが、
非常に勇気づけられる内容ではないですか?
勤勉さとは生まれ持ったものだと思われるからです。
それに、大人になった後だと、もう身につかない力だと思われるからです。
でも、練習で身につくのであれば、ぼくらも身につけたいですよね。
練習とは意識のことだと思うものの、どうやったら身につけられるのか。
その答えはもう少し読み進めると、見えてきます。
アイゼンバーガーはこの研究の重要な結論として、次のことを挙げています。
「努力と報酬の関連性は学習することができる」
どうやらラットも人間も含めて動物は、体験を通して「努力と報酬の関連性」を学ばない限り、放っておくと怠けてしまうようにできているらしい。
そう、「努力と報酬の関連性」を練習で身につけることができるのです。
ここからはぼくの深読みではありますが、
・人間は努力をしっ放しでは、効果が上がりにくい
・努力をしたら、それに対する何らかの報酬を与えてあげたほうが効果的
・「努力をすれば、報酬がある」という仕組みを作ると、努力が続く
このような感じです。
「頑張ったらご褒美がもらえる」というルール化を明確にしておくだけで、
「頑張る」という努力が続きやすい仕組みになると考えられます。
何に対しても「ご褒美」ではいけませんよね。
自分が何かしらを達成したら「ご褒美」でなくては意味がありません。
ご褒美は何でもいいと思います。
スイーツを用意するもよし。
美味しいビールを用意するもよし。
読みたい本を置いておくもよし。
ぼくは最低限「自分を褒める」ことは忘れないでいてほしいな、と思います。
「よくここまでやったな」とやった自分を褒めてあげるのです。
なかなか自分の頑張りが認められないからこそ、努力が続かないスパイラルに陥る方は多いです。
ぼくも学習がうまく回らずに、努力を続けられないことは今までにも多々ありました。
そんなときには、他人に褒めてもらうのを待つのではなく、自分で自分を褒めてあげる。
有森裕子さんの名言です。
有森さんはここで初めて「自分を褒める」ことをされたわけです。
もしかすると「自分を褒める」ことはもっと後でいいのかもしれませんが、
学習を10年以上続けてきたぼくにとっては大切なことです。
もっと普段から褒めてあげていいと思います。
もちろん、自分に甘すぎてはいけないので、バランスには気をつけながら……。
ぼくはご褒美を用意しない人間なので、もう少しニンジンをぶら下げての学習にも挑戦してみようと思います。
そうすれば、今まで続かなかったことが続くかもしれませんから。