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「TOEIC Part 7 が頭に残らない」人が取るべき3つの対策

「Part 7 の文章を読んでいるものの、頭に残らない」

 

このような経験をしたことがある方はいませんか?
この記事を書いているぼく自身は何度もあります。
990点満点を取った後も経験したことがあります。

 

この課題を解決するには「リテンション(記憶保持)」を意識する必要があります。
そのためのトレーニングとしては、3つの対策が挙げられると考えています。

 

  1. 精読する
  2. 精読したものを多読する
  3. 立ち止まって思い出す

 

聞いたことのある話だとは思いますが、「なぜこれをやるのか?」を考えていますか?
自分がピンときていない方法を実行するには、意志の力が必要になります。
「これはやって当たり前だ」と思えるほどに、自分で納得してから始めましょう。

 

ということで、リテンションのところから掘り下げていきます。

 

・なぜリテンションを意識するのか?

結論から言うと、英語を理解しきれていないから、です。
ここで、読者のほとんどの人にとって母語であろう日本語を考えてみてください。
お手元にある Part 7 の日本語訳を見てみると、次の事実がよくわかるはずです。

 

「これくらいの分量であれば、覚えられる」

 

そう、母語ほどの高い理解度であれば、内容のリテンションは楽にできるのです。
裏を返せば、リテンションができないのは、理解度が低いからだと言えるでしょう。

 

・理解度を高めることから始める

対策の一つ目として「精読する」ことを挙げています。
これは前に述べた理解度と大きく関連しています。
そもそも、理解度が低いものは記憶に残りません。
なんとなく理解した英語を何度読んでも、頭には残りにくいということです。

 

だからこそ、最初は理解度を上げることに徹しましょう
精読と聞くと、大学受験などを思い出して敬遠したくなるかもしれません。
ですが、英語を深く理解するためには避けて通れない道です。

 

具体的に行うこととしては、

◎単語の意味を調べる
◎文構造を把握する

という二つの観点に落とし込まれます。

 

前者は辞書や単語帳を使えば簡単にできますが、
後者は独学だと難しいかもしれません。

そういう場合は Twitter などの SNS にアップしてみることをオススメします。
わからないと思われることが恥ずかしいかもしれませんが、
わからないままにしておくほうがよっぽど恥ずかしいです。
勇気を振り絞って投稿してみましょう。

 

もし独学で進めていく場合は本が頼りになると思いますので、オススメ本をご紹介しておきます。

 

単語帳のオススメは「金フレ」と呼ばれる『金のフレーズ』一択です。
理由は「本番に出る」し、「覚えやすい」フレーズだからです。

 

とはいえ、人によって好みはあります。
特に、単語帳は自分の好みが出ると思います。
ですから、自分がしっくりくるものを選んでくださいね。

 

文構造を勉強する上で TOEIC の本に良いものがありません。
そこで、大学受験で基本を扱うものを選ぶといいです。
TOEIC で理解しないといけない文構造はそこまで難しくありません。
ぼくの一押しは、西きょうじ先生の『英文読解入門 基本はここだ』です。
本自体が薄くて取り組みやすい上に、ちょうどいい難しさを扱ってくれています。

 

面倒くさがらずに精読に時間を費やしていきましょう。

 

・理解度を高めたものを何度も読む

精読を終えたら「多読」に移りましょう。
一般的に「多読」と聞くと、洋書などをたくさん読むイメージがありますが、
ぼくがオススメしたいのは、理解度を最高に高めた英語を何度も読むことです。

 

「これだと覚えてしまう」と思われるかもしれませんが、覚えるくらいがちょうどいい
前に書いた「単語」や「文構造」を自分に染み込ませることが目的だからです。

 

ぼくの例を出すと、『読解特急5』という本を何度も使っています。
問題を解けるかどうかの観点ではなく、「正しく+素早く読めるか」という観点です。
何度も読んでいると、スムーズに読める感覚が気持ちよくなっていくはず。
新しい文章を読むとストレスを感じますから、精神衛生上もグッドです。

 

ただ、何度読んだかわからない『読解特急5』の中で、読むたびに発見があります。

その発見とは「ここ、しっかり読めていない」というもの。

最初のステップで精読を行っているので、読めないところはないはずなのですが、
人は誰しもごまかしたり、あやふやなままにしたりするものです。
その緩みを発見することができる、というわけです。

 

もし読めていないところを発見したら、そこで読むスピードをゆっくりにして、
精読をするかのように、じっくりと読むようにしましょう。
本当に理解していない場合もあれば、早とちりの場合もあります。

 

理解度を高めたら、それを自分に染み込ませるべく、繰り返し読みましょう。

 

・内容を記憶する癖をつける

多読する最中に、「この段落は何を言ってたっけ?」と思い出してみましょう。
理解度が低いと、覚えていないことが多いです。
この場合は、理解度を高めるべく、「精読」と「多読」に時間を費やしてください。

 

一方で、理解度が高くても、不思議なことに「あれ、何だっけ」となることがあります。
これは理解することに意識を向けるがあまり、内容を記憶していない状態です。
最初に申し上げた「理解度が高ければ記憶できる」ことに矛盾しますが、
そもそも内容を記憶しようとしないと、記憶できないものです。
だからこそ、ちょっとした工夫で、英語を記憶するようにしましょう。

 

その工夫とは「ときどき、思い出す」ことです。
一つのパラグラフを読み終えたら、思い出してみる。
文章全体を読み終えたら、思い出してみる。

 

普段から思い出す癖をつけるようにすると、記憶する癖がついていきます。
というか、記憶力が高まるイメージです。

 

Part 7 は多くの情報を頭に入れなくてはなりませんから、
「ときどき、思い出す」作戦で切り抜けてほしいと思います。

 

以上、「TOEIC Part 7 が頭に残らない」人が取るべき3つの対策でした。

 

先日、「Part 7」について、お悩み相談室という形で、
YouTube ライブ配信を15分ほど行いました。
倍速で聞いて理解できるスピードですので、
7分ほどのお時間で新たなヒントが得られるはずです。
記事でご紹介した『読解特急5』についても触れています。

 

 

P.S.
11月20日発売予定の『戦略特急』は都内でゲットできるそうです。
すでに他の人の目にさらされていると思うと、胃が痛いです。
もしよろしければ、「この書店にあったよ」とお知らせくださいね。

 

 

簡単な英文で多読に挑戦したい方へ『スラスラ英文多読教室』

前の記事で「TOEICから卒業して…」という話をしました。
と言いながらも、TOEICとまったく無関係になるというわけではなく、
学習する素材がTOEIC以外のものにシフトしていくという形をイメージしています。

そんな中、今回はTOEIC以外の素材となる本をご紹介。
年末にスラスラと読んでみました。

 

■『スラスラ英文多読教室』(安河内哲也、ミッキー・エイコーン著/研究社)

 

 

内容は、安河内先生ご自身でご紹介されている動画を見るのが一番早いかもしれません。
YouTubeで3分程度。

「心ゆさぶる11の物語」というサブタイトルがついているように、11個の物語から構成されている一冊です。
動画でも先生がおっしゃっていますが、笑いあり、感動あり、「へー」と思うものもあり、バラエティに富んでいます。
実際に読んでみて、「こうきたか」と思うストーリーばかりで、楽しみながら読み終えることができましたね。

他にも特長はあります。「はじめに」の部分から抜粋してみます。

 

  • 語彙レベルを徹底コントロール!
  • 語句の意味を推測後に確認できる!
  • 語句の意味は繰り返し掲載!

語彙が「英検準2級(センター試験基礎レベル)」におさまるように書かれているのは一番の長所でしょう。
これに加えて、少しでも難しいレベルの語句は意味が文章の下に掲載されているため、ストレスなく読むことができます
多読をしたいと思っても、知らない語句が読解スピードを落とすことはよくありますよね。
そこの負担を取り除いてくれる工夫がなされているのは嬉しいところです。

 

  • ページをめくる快感を体験せよ!

これは1ページあたりに含まれている行数が少ないことに起因しています。
1ページの英文量が少ないということは、次のページに写るまでのスピードが短くなりますよね。
このあたりも素晴らしい配慮だなあと驚かされました。

 

  • イラストで英文の内容が頭に浮かぶ!

多読と言えば、ペーパーバックが思い浮かびますが、
文字ばかりで面白みがなく、読むのに苦労した方も多いでしょう。
その点、この本は各ストーリーにイラストが入っており、
視覚的に楽しむことができ、内容がすっと頭に入ってきます。
また、自分が思い描くイメージと一致しているかの確認にもなりますね。

 

  • 朗読音声を無料ダウンロード!
  • 「英文法ミニ・レッスン」で重要な文法・語法を確認!
  • ミニテスト(Questions)で理解度を確認!

その他、素材を使い倒すための音声や理解度を高めるための文法講義、
理解度を確認するためのクイズもついています。
多読をしたいという方はここを使わなければいいだけの話です。

 

簡単な英文から多読に挑戦したい方にはオススメの一冊です!

 

ちなみに、以前ぼくが読んだ『ミラクルアイドルメグ』も多読にはオススメです。


安河内先生著『ミラクルアイドルメグ』という多読教材

 

 

甘く見るべからず。

平易な単語や構文で構成された英文なのでサクサク読める。
ストレスがかからないので、

 

「何か多読教材として読みたいけれど、何から始めれば…」

 

という方にはうってつけ。

 

安河内先生、ご自分でストーリー展開を考えられるなんて、すごすぎます。