TOEIC のスコアアップにおいて、文法は避けて通ることができません。
というか、英語習得において、必ずおさえておきたいものと言っていいでしょう。
ただ、大きな問題が一つあります。
「時間をかけられない」
TOEIC であれば、文法を身につけることで解ける問題は増えるのですが、それも頭打ちです。
結局は、聞いたり読んだりするときに文法を駆使しなくてはならないわけです。
つまりは、「聞く」ことも「読む」ことも時間を費やしたいですよね。
また、「単語」を覚える時間も作りたい、となってくると、
ますます「文法」にかける時間は限られてしまうと思います。
我が師匠の大西泰斗先生も講演会で「文法は2,3か月で終えよう」と言っていましたし、
『一億人の英文法』の中でも「この本は10日で読もう」とも言っていました。
ちょっと衝撃だったのですが、そのときに書いたブログはこちらです。
最強の英文法書『一億人の英文法』を10日で読めって言われたけれど、本当に10日でいけるんだろうか?
やっぱり「時間をかけられない」、というか、かけないほうが賢明なんでしょうね。
そこで気になるのは、具体的な身につけ方です。
文法書の通読。
問題演習。
音読。
いろいろな方法が提案されていますが、
先日読み終えた『本物の英語力』(烏飼玖美子著)に、
次のような記述がありました。
文法的な正確性に過度にこだわらず、無理せず確実に文法力をつけるには、どうしたら良いのでしょうか。万能薬はありませんが、ひとつ言えるのは、語彙と同じで、回り道のようでも、たくさんの英文に接していると効果があるということです。英語を読むという練習をしっかりしていると、だんだん英文の構造に慣れてきて、複雑なセンテンスも霧が晴れるように分かってきます。
ほー。
むちゃくちゃシンプルですよね。
「たくさんの英文に接する」
これだけです。
とは言え、この言葉を額面通りに受け取ってしまってはよくないと思います。
まずは、「文法」を一通り学ぶことが大切で、
その後で、学んだルールを意識しながら、英文に接するという流れでしょう。
ぼくが人生の中で
「文法をきっちりやったなあ」
「見え方が変わってきたなあ」
と感じたのは、次の2冊を終えてからです。
『山口英文法講義の実況中継』という大学受験参考書を大人にオススメする理由とその使い方
長文や問題演習など、英文を聞いたり読んだりしながら、
自分の文法のルールは身についていった感じがあります。
そのあとで、富田一彦先生や大西泰斗先生にお会いして、
現在の自分の文法の見方は形成されていったと思います。
「こういう見方があるのか」と気づいては、英文に触れることの繰り返しです。
烏飼さんのやり方が唯一の正解とは思えませんが、一つの答えであることは間違いなさそうです。
烏飼さんの言葉を見たときに「シンプルすぎるだろう」と思ったものの、
ぼくが実際に行ってきたのは、まさに「それ」だったということですから。