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『一億人の英文法』著者である大西泰斗先生の講演会「正しい英語学習のあり方」

ついに記事が出来ました。
どうしても我が師匠である大西泰斗先生のことを書こうとすると筆が止まります。笑

 

大西先生

 

ということで、少し前になりますが、多数の著作を出されている
大西泰斗先生の講演会「正しい英語学習のあり方」のレポートです。

 

大西先生の最も有名な著作は2つのどちらかでしょうか。
NHK の番組「しごとの基礎英語」でご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 


 

その大西先生が真正面から「正しい」英語学習について語るのだから行かないわけにはいきません。
先生は冒頭で「4技能がバランスよく学習されてこなかった」ことを嘆いておりました。
だからこそ、「どれだけ会話をすることが難しいことなのか」にすら気づいていない、と。

 

確かに、話す練習をしてきた記憶もぼく自身もありません。
話す基礎練習である音読でさえ、どれだけやってきたのか。

 

今は話すニーズが高まってきています。
そこで、話せるようになるために必要なことをお話してくださいました。
今回は3つの軸に沿ってお話が展開されていきました。

 

===
1.発音学習のあり方
2.文法学習のあり方
3.語彙学習のあり方
===

 

順を追って、ちょっとだけネタバレをさせていただこうと思います。
*有料なので、一部となりますことをご了承ください。
*今後、セミナーに参加予定の方はここで閉じるボタンを押してください。

 

 

1.発音学習のあり方

実際に声に出しながら、英語の発音について触れていきました。
どんな音声が弱く読まれるのか。どんな音が影響し合うのか。

 

このセクションでの先生の印象的な言葉は次の2つです。

 

自分の発音に不安を持ちながら話すのは辛い。

 

発音は後回しでいいとは言われるものの、マシなほうがいいですよね。
しかも、発音を気にしながら話すのは、ストレスが溜まって仕方がありません。
その最低限の発音を先生とともにおさえられた気がします。

 

また、「発音に特化した本を集中的に取り組むといい」とおっしゃっていました。
「発音がよくなったらいいな」と思うなら、行動すべし、ということですね。

発音はこの本がいいと友人から聞いたことがありますので、
ちょっと試してみようかなと検討中です。

 

natural speed で話す体験が少ない。

 

この言葉は改めて「なるほど」と唸らされましたね。
普通のスピードを普段から体験していなければ、いざ本番で太刀打ちができません。
自分が練習をするときから、スピードは意識しておかねばと感じました。
この点については、最近、音読をする際にスピードに意識を向けるようにしています。

 

 

2.文法学習のあり方

語順とその意識に焦点を絞ったセクションでした。

 

先生が、英語が話せない大きな理由として挙げられるのが、
日本語と英語の語順が鏡像関係にある」というものです。

 

日本語の語順を意識することなく、英語モードにしていくマインドを学びました。
「前から限定」「後ろから説明」という語順が何を意識するのか、
例文を声に出しながら学ぶことができました。

 

印象的な言葉はたった1つ。

 

文法はある程度のところから溶けていかないといけない。

 

とても独特な表現だったので、強烈なインパクトがありました。
先生のブログにも同様のことが書かれています。

 

兵法家伝書

 

言わんとしていることは、「文法を無意識のところまで落とし込め」だと思います。
これを言うときにこの文法を使おう、などと意識をしていたら話せない、ということです。

 

最初は例文を、文法の意識を通わせながらなぞることから始め、
回数をこなすことによって、無意識のところまで落とし込む。
他の英文でも同じ意識が通っていることを確認する。

 

これをひたすら繰り返すことに尽きるのだと思います。

 

少し話が逸れてしまいますが、ぼくは先生の文法の考え方を取り込んだことで、
TOEIC での Listening や Reading に素晴らしい効果を及ぼしたことを鮮明に覚えています。
文法が無意識のところに落とし込まれたことで、
理解のスピードが明らかに速くなったというわけです。

 

その効果を強く感じたのは、次の一冊をやり込んだことがキッカケでした。
(今ではこの本が下火?なのが寂しいので、普及活動をしたいくらい。)

 

 

この本の中にあった200文をひたすら音読・暗唱をしました。
そうすることによって、「文法を忘れる」ことに成功したのです。

 

 

3.語彙学習のあり方

先生は「一生モノ」とおっしゃっていた語彙学習について。
「話す」というアプローチから、語彙の学び方を考えていきました。

 

・日本語訳から離れる
・UNIT で操作する

 

前者はその名の通り、英単語を日本語訳で覚えても、会話では使いにくい、ということ。
先生は「日本語訳は first step だ」とおっしゃっておりました。
全幅の信頼を置くと、会話では困ってしまう、ということですよね。

 

TOEIC でも同じことが言えるのではないでしょうか。
単語帳で覚えた日本語訳が文脈にハマらない。

 

英単語はストライクゾーンを広くおさえていないといけないですよね。
つまり、それらの単語の使い方やニュアンスを掴み取るということです。
(以前の講演会で、複数の訳を見て、自分でニュアンスをつかむといいとおっしゃっていました。)

 

そして、次に後者は、会話をする際に「1語ずつ組み立てるな」ということ。
つまり、頭の中にあるブロック(=UNIT)で話そう、ということですね。
「英作文をいちいちするな」とおっしゃっていました。

 

昔の言い方(?)をすれば、英借文なのかもしれません。
しかし、それよりも感覚的に入ってきやすくはありませんか?
ネイティブが使うブロックをそのまま拝借するわけです。

 

この UNIT で操作することについては

 

ネイティブの言ったことは UNIT の宝庫

 

という言葉が印象に残りました。
英語に触れたときに「UNIT を盗もう」という視点で見られているか。

 

先生はそういった表現に出会ったときにメモるためのメモ帳を持っているそうです。
先生がやっているのにぼくらがやらないなんてありえないですよね。
話す力を高めるための地道で、大切な時間を作る必要があるなと感じました。

 

 

講演会の最後には先生と少しお話ができ、一緒に写真まで撮っていただきました。
先生の講演会には通い詰めているので、ストーカー認定されていないといいですが…。苦笑

 

以上、大西泰斗先生の講演会レポートでした。

大西泰斗先生の「しごとの基礎英語 Season 3」をオススメする理由&活用法

ずっと書こうと思っていたネタです。
10月よりNHKのEテレで「しごとの基礎英語」が新規開講しました。
これで Season 3 ということで長寿番組(?)です。

しごとの基礎英語_ロゴ

 

まず、しばらく番組を見続けて思ったことをいくつか。

 

・キーフレーズが「使えるようにしたい」表現だらけ
Season 1, 2 とは比べ物にならないほど、扱われる文章が長いです。
一言で伝える情報量がぐっと増えたとも言えますね。

番組内でも何度も先生がおっしゃっているように、
今までの要素を組み合わせたにすぎないわけで、
正直、「これくらいはスラッと言えないと」と思わされるものばかりです。

見かけは長いですから、難しく感じるとは思いますが、
それを乗り越えてこその英語力、そして会話力だと考えています。

 

・テキスト掲載の OTHER OPTIONS で表現が豊かになる
同じことを伝えるにしても、別の英文を示してくれています。
新たな表現を紹介するだけでなく、文の形が異なっていることもあり、
英文を作るときの思考の幅が広がるなあ、という印象です。

 

・TOEIC の Part 3, 4 対策になる
ぼくはどうしても英語を TOEIC というフィルターで見てしまうようで、
「しごとの基礎英語」もそのフィルターを通して見ています。

もちろん、Season 1, 2 にも TOEIC で頻出の表現は出てきました。
ですが、Season 3 は一文あたりの情報量が増えたからか、
TOEIC で見かけたことのある表現がバンバンと出てきます。

まあ、どちらもビジネスの場面で使われるものを扱っているため、
表現がかぶることは当たり前っちゃあ当たり前ですよね。

 

・『一億人の英文法』を活用して効果が倍増する
大西先生が番組のテキストをご執筆されているため、
先生の書かれた本と組み合わせて使うと、理解度がぐっと高まります。

大西泰斗_一億人の英文法

上には『一億人の英文法』と書きましたが、
不明なところがあれば、先生の本に戻って復習する、
という流れを踏めば、怖いものなしだと思いました。

次に、一週間の番組の使い方をぼくなりに考えてみました。
実は、以前、Season 1 のときに復習方法をまとめた記事を書いています。

 

「しごとの基礎英語」を最大限活用するための3記事まとめ+α

一週間を番組を軸にルーティン化するのです。
前のやり方から少しバージョンアップしています。

 

=====
月曜:番組視聴(22:50-23:00)→その日のキーフレーズ音読
火曜〜木曜:前日のキーフレーズ音読→番組視聴→その日のキーフレーズ音読
金曜:木曜のキーフレーズ音読
土曜:月曜と火曜のキーフレーズ音読
日曜:水曜と木曜のキーフレーズ音読

<方法>
1つのキーフレーズを
一定時間(2分半〜5分)
発話の状況をイメージしながら
繰り返し音読する
=====

 

基本的に、リアルタイムで番組を見ることを心がけます。
録画をすると、ついつい後回しにしてしまいますからね。
番組が終了する23:00から24:00くらいまでに復習を終えます。

火曜から木曜は前日の復習もルーティンの中に入れます。
やはり一日の音読だけでは身につきません。
Season 3 の長さになれば、それが顕著になると思いますね。
これに加えて、番組のない日はさらなる復習に時間をあてる、という感じです。

本来であれば OTHER OPTIONS の英文までストックしたいのですが、
そうすると継続しないと気づいたため、まずはキーフレーズのみとしています。
OTHER OPTIONS は復習時に何回か声に出すくらいで済ませているのが現状です。

 

 

ということで、「しごとの基礎英語」のいいところと自分なりの使い方でした。
少しでも参考になればうれしいです。みなさんの活用法もぜひ教えてください。

2015年内最後の大西泰斗先生の講演会、申込開始!

もはや今更の情報かとは思いますが、
念のため、ブログでもお伝えをしておきます。

大西泰斗_一億人の英文法

 

『一億人の英文法』の著者であり、
今はNHKの「しごとの基礎英語」に出演されている
大西泰斗先生の講演会が12月に開催されることに決まりました!
場所は東京に加え、名古屋も大阪もあります。

 

 

タイトルが

「それわ英語じゃないだらふ」

です。

 

今までとは一風変わったタイトルですので、テーマが予想できません。
いったいどのようなお話をされるのか、今から楽しみでなりませんね。

ぼくは東京の回に申し込みました。
お師匠の話を聞かずに、年を越すことはできません!
ご興味がありましたらぜひー。

 

大西泰斗先生の教えが TOEIC のスコアアップに活きた理由

 

ここ最近、大西泰斗先生が出演されていた番組を毎日のように見るようにしています。
1日30〜60分ほどしか、英語の学習にあてられていないのですが、
なぜかここら辺で一回見直しておきたい、という気持ちになりました。

 

・ハートで感じる英文法大西泰斗_ハートで感じる英文法

・ハートで感じる英文法 会話編大西泰斗_ハートで感じる英文法_会話編

・ハートで感じる英語塾ハートで感じる英語塾

ハートで話そう!マジカル英語塾大西泰斗_ハートで話そう!マジカル英語塾

 

 

ぼくが勝手に師として仰いで、数年経つわけですが、
大西先生との出会いが TOEIC のスコアアップに確実につながっています
TOEIC の問題を解く中で「ここにも先生の考え方が活きている」と度々感じます。

 

それはなぜか。

 

日本語で考える時間が減った

 

という理由です。
言い換えれば、

 

英語を英語として捉えられるようになった

 

ということです。

 

英語→日本語→理解、というよりも、日本語を飛び越える感じでしょうか。
無意識のところで日本語を使っている可能性はありますが、
英語を理解するまでにかかる時間が減った、と分析しています。

 

大西先生はネイティブの視点や考え方を提供してくれます。
特に、英語を前から理解していく力を育むヒントを多くくださるのです。
問題を解くための知識を与えてくれるだけではなく、英語自体を理解する力をぐーんと高めてくれました。

 

TOEIC は日本語が使用されない、英語だけで構成された試験です。
どの Part であっても、出てくる英語を日本語に置き換えていたら、
問題に答えたり、英語を処理したりするのに時間がかかりますよね。

 

もし「問題が解き終わらない」など、時間管理でお悩みの方は、
大西先生の英語の捉え方を学んでみるのもいい手ではないでしょうか。
TOEIC にとどまらず、英語力全般を支える体幹を作るお手伝いをしていただけますから。

 

DVD を見ると、本を読むよりもすっと入ってきますのでオススメしますが、
手に入れるのが難しい方は、ぜひ本を手に取ってみてください。
ぼくのオススメは「ハートで感じる英語塾」です。
前に述べた、前から理解することを体感することができますよ。

 




最強の英文法書『一億人の英文法』を10日で読めって言われたけれど、本当に10日でいけるんだろうか?

疑問への結論:「やってみるとできるもんだね」

ぼくが一方的に師匠と呼ばせていただいている大西泰斗先生の代表作である、
『すべての日本人に贈るーーー「話すため」の英文法 一億人の英文法』について。

 

一億人の英文法

 

この本を文法の参考書として、英語学習に取り組まれている学習者は多いでしょう。
先生曰く、「中学生から大学受験生、仕事で英語を必要とする人」までをカバーする一冊ですから。

 

ぼく自身も何か文法で困ることがあったら、この本に頼るようにしています。
「話す」ことに対して、今まで以上に意識が向いた今、改めて読もうと思ったところ、
本書の使い方のところに次のように書いてあるんですね。

 

外国語学習は理屈ではありません。頭の中に十分な語彙力と、使いこなせる文の形を刻み込むことが重要です。英語を話したいなら、文法はなるべく短期間に終わらせる必要があるということです。高校生なら10日以内に本書を読破し、英語の輪郭をつかみとるぐらいの知性と勢いが必要です。大丈夫だよ、カンタンだから。

 

「文法は短期間に終わらせる」という点においては激しく同意です。
文法と聞くと、とっつきづらくて量が多いと感じて、ダラダラと時間をかけがちです。

ただ、文法は英語を使う上でのあくまで最低限のルールですので、早めに終わらせる必要があります。

また、細かな事項に時間をかけてしまうよりも全体像をざっとつかんでから、
改めて細部を見たほうがわかりやすいことは多々あります。

ですので、

「文法は短期間に」

です。

 

とはいえ…。
はたして10日以内で読み終えられるのだろうか?という疑問がわきました。
実際、購入したその日から目を通して、読み終えたときには10日以上経過していた気がしますから。

 

もちろん、すべてを理解しろというわけではなく、
輪郭をつかみ取ることを目的として、
ざーっと読んでいけというのは承知なのですが…。

 

そこで、

「もし大人が10日で読むなら」

というテーマで、
1日あたりに読む分量を自分なりに考えてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
言っただけでは説得力が薄いので、自分も試してみました。

 


以下、『一億人の英文法』の「目次」を参考に作成しています。
作成したはいいものの、これは結構キツイ分量ですよ…。

 

ここでいくつか、ぼくが取り組む際に気をつけている注意点をご紹介しておきましょう。
きっと「10日で読み進めよう」というときのヒントになるはずです。
・とにかく読み進める
→理解できないところやピンと来ないところには付箋
(あとで戻って来れるようにするため)

・「1回で「覚えられない」「理解できない」のは普通」という意識
→後々、読み重ねていくうえでおさえればいい

 

ということで、目次をもとにしたスケジュール表をどうぞ!!

 

===========
〈Day 1〉
CHAPTER 0 英文法の歩き方
■PART 1:英語文の骨格
CHAPTER 1 主語・動詞・基本文型

〈Day 2〉
CHAPTER 2 名詞

〈Day 3〉
■PART 2:修飾
CHAPTER 3 形容詞
CHAPTER 4 副詞

〈Day 4〉
CHAPTER 5 比較
CHAPTER 6 否定

〈Day 5, 6〉
CHAPTER 7 助動詞
CHAPTER 8 前置詞
CHAPTER 9 WH修飾

〈Day 7〉
■PART 3:自由な要素
CHAPTER 10 動詞-ing形
CHAPTER 11 TO 不定詞
CHAPTER 12 過去分詞形

〈Day 8〉
CHAPTER 13 節
■PART 4:配置転換
CHAPTER 14 疑問文
CHAPTER 15 さまざまな配置転換

〈Day 9〉
■PART 5:時表現
CHAPTER 16 時表現

〈Day 10〉
■PART 6:文の流れ
CHAPTER 17 接続詞
CHAPTER 18 流れを整える
===========

 

こちらのスケジュールで試みた結果、冒頭にも書いたように「やればできる」ことがわかりました。
ただ、分量が分量ですので、大西先生が考えられるほど簡単ではありません。
とはいえ、ぼくの申し上げた注意点を意識すれば、読み切れるのは間違いないでしょう。

 

読み切れるか不安なら、一気に読んでしまえ。

 



英語力の基本を試すなら!『一億人の英文法問題集 大学入試対策編』

9月のTOEIC公開テスト当日に購入した一冊。
ようやく一周を終えることができましたので、ご紹介させていただきます。

■一億人の英文法問題集 大学入試対策編
(監修:大西泰斗、ポール・マクベイ 著者:井上洋平/東進ブックス)

一億人の英文法問題集

文法書のベストセラーである『一億人の英文法』の続編

続編としては、すでに例文を読み上げるCDブックスがありますが、

今度は問題集です。しかも、大学入試対策編

問題はすべてセンター試験から取り上げられています。
また、動詞・基本文型から基本的な文法事項は網羅されています。

ここで1つ疑問が浮かびませんか。
なぜセンター試験を取り上げたのかと。

センター試験が題材となっている理由は、それぞれの先生がおっしゃっています。

このレベルの問題で苦労するなら実用レベルの英語力とはとても言えない

」(大西泰斗)

センター試験では、マニアックな文法問題が出題されない

」(井上洋平)

返す言葉はありませんね。
大西先生の言葉は、あらゆる英語学習者にとってズシリと来るでしょうし、
井上先生の言葉からは、「基本だけだよ」というメッセージを受け取ることができるでしょう。

ということで、実際に使用してみてよかった点をいくつか挙げたいと思います。

★英語を使う上で必須の、基本的な知識の確認ができる

先に述べたように、取り上げられている問題は基本的なものばかりです。
間違えてしまうようならば、それは基本に穴がある証拠とも言えます。

いろいろな学習に手を出していると、基本を確認するタイミングがないでしょう。
そんなときに、この1冊を通しで使ってみるとよいと思っています。

ぼく自身も990点を取得しながらも間違えた問題は多くありました。(56問!)
基本はじっくり考えてから答えを出すようなものではありません。
反射的に答えを出し、正解に至るレベルまでもっていく必要があると考えています。

また、TOEICに引きつけて考えると、TOEICの直接的な対策にはならない部分はありますが、役に立つ面はもちろんあります。
問題が解けないのは、ルールや語彙を把握できていない証拠ですから、ベースを作る上で大切です。
一通り解くとわかりますが、センター試験とTOEICは違う問われ方をします。
ただ、TOEICを軸にして学習をしているならば、学ぶところはあると断言します。

★『一億人の英文法』メソッドで大学入試を斬る

センター試験の問題だからといって、解説が大学受験チックのものであるわけではありません。
大西先生を師事している井上先生が、大西先生のメソッドを活かした解説をしてくださっています。
口語体での柔らかい語り口や大西先生の特長ある奇妙な(!)イラストがあり、
非常に親しみやすい文章となっていますので、スッと体に入ってくることでしょう。

また、問題を解く前に「見開きBOX解説」というコーナーがあり、
そこで『一億人の英文法』で学んだことをサッと復習ができます。
例文やイラストとともにコンパクトに説明されているのは、とてもありがたいですね。

★「話すための英語」の足がかりとなる問題とトレーニングができる

題材となっているセンター試験の問題ですが、一部改題されています。
変えられているのは、英文のところでしょう。

井上先生はまえがきの部分で、

問題文を音読・暗唱する価値のある英文になるように磨きをかけました

とおっしゃっています。
ここはものすごく大事なところで、実際の場面で使えそうな英文が多く収録されているのです。
「この表現は使ってみたい」というものに出会えることは確実です。
多くの英文が実用英語に役に立つという実感を持つことができるでしょう。

また、解いて終わりにならないように、「話すための」トレーニングが用意されています。
全英文に音声がついており、「音読のススメ」という音読の仕方まで解説されています。
この問題集に限らずに、音読学習の指針となることでしょう。

★最後の最後で腕試しができる

全597問収録されており、最後の章で「2013年度センター試験の本試験と追試験」にチャレンジできます。
『一億人の英文法』やこの問題集で学んだことの成果の確認にうってつけですね。

…といったあたりが素晴らしい点だったと思います。
あえて苦言を呈するならば、分野別なので答えに当たりをつけやすくなることとたまに受験英語チックな解説があることかとくらい。それ以外に文句はありません。

最後に、もう一つ大西先生の言葉をご紹介して、この記事を締めます。

ただただ英語ができればいい。

変なテクニックや小細工はいらないということです。
自分の持っている英語力を確認し、地盤を固める一冊となるでしょう。
大西先生のメソッドを習得・確認したいなら間違いなく買いです!

追伸
もし何かの流れでこの記事にたどり着いた受験生へ
自分の文法知識に穴がないか確認するために、できる限り一気に一周してしまうとよさそうです。
大学受験対策の一歩目としてはよい一冊ですので、高3からではなく、高1,2から始めてもよいと思います。

 

★英語学習者の英語学習者による英語学習者のための名言
http://matome.naver.jp/odai/2135575047706124701

★twitter まとめ「TOEIC Part 7 でミスが起こるのはなぜか?」
http://togetter.com/li/321683

★twitter まとめ「英文の暗唱って結局どうやってやるの?」
http://togetter.com/li/370989

★twitter まとめ「英語の音読には2種類ある?」
http://togetter.com/li/511655

★twitterまとめ「「チャンク」で攻略する、英語力を底上げする方法」
http://togetter.com/li/566056

★twitterまとめ「「ぼくらの英語サミット Vol.2 〜グローバルってなんだ?」が残したもの」
http://togetter.com/li/567174