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難化傾向の TOEIC Part 2 対策で使った問題集と勉強法

難しいよ、Part 2…。

TOEIC のリスニングセクションでは、Part 3, 4 が難しいのは間違いないです。
問題数が多いですし、設問と選択肢を読む時間も必要になるからです。
難しさや問題数の多さから、Part 3, 4 の対策に集中する人が多い。

しかし、手前の Part 2 を意外に落としていることはありませんか?

もし「Part 2 は Part 3, 4 の対策をすれば解ける」と思っている人がいたら、
この記事をお読みいただくと、Part 2 の対策の必要性を実感するはずです。

お手元にスコアシートがあったら、次のグラフの数値を見てください。

<1本目の棒グラフ>
短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる

間接的な表現に関するもの

<3本目の棒グラフ>
短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる

直接的な表現に関するもの

これらの棒グラフの数値が低い人は必見です。
というのも、これらは Part 2 での間違いによるものかもしれないからです。

「Part 2 に特化した勉強法を知りたい」
「たくさん問題を解いているものの、正答数が上がらない」

具体的であり、正答数アップに効く勉強法が知りたいのではないでしょうか。

学習者として実践してきた方法を伝授することによって、
多くの方が Part 2 の正答数アップを実現してきました。
そのため、再現性があることは間違いないと思います。

最初に Part 2 の出題傾向の分析をすることから始めます。
そして、TOEIC 対策をゴリゴリとやっていた時の
Part 2 の問題集と勉強法をシェアしてまいりましょう!

  

難しいのが当たり前の Part 2

形式が変わる前の TOEIC では、Part 2 は「易〜普通」の部類でした。
「文頭の数語を聞き取れれば正解が取れる」という問題が比較的多く、
「Part 2 が難しい」という声はさほどなかったように思います。
ぼく自身も苦手意識はありませんでした。

ところが、形式が変わり、年を経るにつれて、難しくなってきました。

大きく分けて二つのポイントがあるように感じています。

✅ ナレーターに癖がある
新しいナレーターが出てくるだけで、難しく感じる人は多いでしょう。
以前は『公式問題集』を聞き込んでいれば対応できたものの、
今は新しいナレーターが出てきて「聞き取れない」となる人が多数続出します。

✅ ひねった返答が増えている
年々目立つようになったのが「ひねった返答」です。
「いつですか?」に対して、「書類に書かれているよ」のような、
間接的な返答が増えてきたのは間違いありません。

 

アビメ(棒グラフ)の見方

最初にスコアシートの棒グラフについてお話ししましたが、
よく見ると「アビリティーズ・メジャード」と書いてあるはずです。
TOEIC 界では、これを略して「アビメ」と呼びます。

そのアビメの一つ目が、まさにひねった返答への出来具合を示しています。
ここには Part 1 の出来も含まれており、一概には言えないのですが、
Part 1 は多くの人が正解しているでしょうから、
数値が低い原因は Part 2 にあると言っていいでしょう。

ぜひ今までのスコアシートを引っ張り出して、分析してみましょう。

 

具体的な勉強法

ここまでに以下の2点についてお話ししました。

・Part 2 が難しくなった
・原因の一つが「ひねった応答」

とすると、
どのように「ひねった応答」に対応していくかが肝になりますよね。
ぼくがやってきた勉強法をお伝えします。

✅ ディクテーション(聞いて書き取る)
ディクテーションをすでに取り入れている方は多いかもしれませんが、
ぼく自身は、900点を超えてから行った勉強法です。
その時点になって「Part 2 で落としている」現実に向き合ったわけです。

ディクテーションをするためには、細部の音を拾って書き出すため、
「音に慣れる」ことができるようになりますね。
意味を理解するためには、音を拾う必要があります。
そのために、ディクテーションはうってつけの勉強法でしょう。

正直、やるのが面倒な勉強法ですが、地味だけど効くものだと実感しています。

✅ 繰り返し聞く
とてつもなく当たり前なのですが、書き取って満足してはいけません。
音と内容を一致させる時間が必要になります。

「正しい音をインプットする」べく、何度も聞くようにしましょう。
最初はスクリプトを見ながらで大丈夫です。
聞き取れるようになってきたら、目を離すようにするといいでしょう。

この時に「最初の数語だけ」と手を抜かずに、全文を聞き取るようにすること。
最初の数語を聞き取るだけでは対応できない問題が増えているからです。

トレーニングの際には、負荷をかけることによって、
本番では余裕を持って対応できるようになるはずです。

✅ 会話のパターンを暗記する
力技ではありますが、会話の流れを覚えるのも有効な手段です。
「こういう返答もある」という引き出しが多ければ多いほど、
変化球が来た時に対応できるようになるからです。

会話の流れを覚えるために、ぼくは「一人二役アクティング」を提唱しています。

自著『戦略特急 スコア育成計画』の中で説明しているので、引用いたします。

理解度が最高に達した「会話のパターン」を自分の体に染み込ませるために「一人二役で演じる」のです。会話文の場面や感情を疑似体験して音読してみましょう。


情景(場面)を想像しながら、なりきり英会話を楽しみましょう! TOEIC のナレーターはフラットな、冷静な感じで読んでいますが、練習のときは感情(気持ち)を込めるくらいがちょうどいいです。ぼくは身振り手振りも交えながら、一人二役を演じることで、Part 2 のパターンをストックしてきました。大げさなくらいに演じて、英語を体に染み込ませましょう!

『戦略特急』より引用

*『戦略特急』では他にも復習方法をご紹介しています。

有効な教材(問題集)

古いバージョンですが、やりこみました!

勉強法がわかれば、あとは問題を使って勉強あるのみです。
以下に、マストであると思える教材をご紹介します。

と言っても、数は多くありません。

当時は『公式問題集』を6冊ほどはやっていたでしょうか。
この発言に対しては「これ」という発言は頭にストックされていたはずです。

次は、公式以外の教材です。

「TOEIC L&R TEST パート1・2特急」のシリーズです。
有名な「特急シリーズ」の定番(に入って欲しい)ものですね。

役立ったと実感する教材は案外少ないですが、
その他にも模試はいろいろとやったため、

Part 2 だけでも1000問はやっている

はずです。

目指すスコアによってはここまでやる必要はありません。
自分の目標に合わせて、場数を踏んでいきましょう。
なんだかんだで場数を踏めば、TOEIC の動きも見えるものです。

 

まとめ

TOEIC のスコアアップを狙う上で、
リスニングセクションを早めに上げておくのは鉄則です。

多くの人が Part 3, 4 にフォーカスをしていますが、
Part 2 にも目を向けてみてはどうでしょうか、というご提案でした。
場数を踏みながら、効果の出る勉強法を実践していきましょう。

第230回 #TOEIC Listening & Reading 公開テスト感想(速報)

本日、第230回TOEIC公開テストを受験された方、お疲れさまでした。
ぼくは1月が最後の受験ですから、4か月ぶりです。

ということで、生存報告も兼ねて、感想をつれづれなるままに。
まずは、基本情報から。

=====
●フォーム
*Part 1 の1枚目は「スーツケースを引く2人の女性」です
*Part 7 の言い換え問題は performing / exercise です

●所感(『公式問題集 3』を基準に)
1:普通/2:難/3:普通/4:普通/
5:やや易/6:やや易/7:難
=====

今回もフォームが複数あるため、ご自身の受けたフォームと異なる場合はご了承ください。
(Part 1 の写真や Part 7 の言い換えを覚えてくるのがミソです)

最近は連続受験をしていないので、難易度判定はあてになりませんが、
試験自体が比較的「普通〜やや難」レベルの部類に入るフォームだったと推測しています。

次は、各Partに関する感想です。

<Part 1>
大学の授業では「Part 1 では難問が出る」と伝えているのですが、
800〜900点をふるいにかけるような問題はありませんでした。
すべて標準的な語句が使われた難易度の問題です。

対策方法としては Part 1 の頻出語彙(名詞/動詞)をおさえることです。
改訂前の『パート1・2特急』の「はじめに」に次のようにあります。

英語の講師をしていると「リスニングができないんですけど、どうしたらいいですか?」とよく尋ねられます。僕はいつも「語彙力を上げてください」と答えます。非常に単純な事なのですが、どうも「知らない単語や表現は聞こえない」という事実に直面しようとしない学習者がたくさんいるようです。

Part 1 で全問正解するだけの語彙力をつけるために、
問題演習を多めに行っておくことが大切です。

ぼくは(改訂前ですが)この2冊のおかげでだいぶ対応力がついたように実感しています。


こっちは改訂版。Ⅱもそろそろ出るとか出ないとか。

とにかく「名詞」と「動詞」!

<Part 2>
「難」です。
ここは日本人にとって最難関のパートなのではとすら思います。
というのも、Whoに対して人の名前を答えるような直接的な答えは減り、
「あれをチェックしてみて」のような間接的な答えが増えているからです。

この間接的な応答の第一対策としては、消去法で対応する術を身につけること。
もちろん、地力をつけて答えられるのが理想ですが、欲しいのはスコアです。
最近だと『でる600問』が圧倒的に素晴らしいですね。
問題量も問題の質も Part 2 業界(?)ではナンバーワンです。

<Part 3, 4>
・3人の会話…1問
・図表のついた問題数…Part 3:3問/Part 4:2問
・意図問題…Part 3:2問/Part 4:3問

「3人の会話」は1セットだけありました。
men / women などが設問にあれば、3人の会話と予測できるのですが、
まったく予測できなかった設問だったので、with three speakers と言われて驚きました…。
設問を読んで3人の会話と予測できる力は大切ですが、
それがわからなくとも、対応することはできます。
2人の会話と情報量という観点では差はありませんから、
普段から2人の会話を処理できる力をつけていきましょう。

「図表問題」は解きやすいもので、複雑なものはありませんでした。
「商品と値段」のようなものは、選択肢の逆張りをして待ち構えていればOKです。
ぼくは Part 3, 4 のどちらかで根拠を聞き逃した図表問題がありました…。

「意図問題」は「折れない」「時間をかけない」ことが重要なポイントになりますね。
話の流れを意識しつつ、そこにピタッとハマる選択肢を選びましょう。
意図問題は選択肢の読解に時間がかかりますから、迷いは禁物です。
意図問題の発言以降を聞き逃したり、設問の先読みの時間が減る可能性が出てきますから。

『公式問題集』を使用して、設問の先読みなどの自分の解き方を固定しましょう。
それができてきたら、素材を使って、音読などのトレーニングを取り入れるといいです。
(早く新しいナレーターに対応した『公式問題集』が欲しいところですが…)

<Part 5>
全体的に難易度をならすと、「やや易」と言えると思います。

まず、文法問題について。
品詞問題や動詞の形を問うものなど、昔からの定番の問題だらけです。
他の種類の問題や Part 6, 7 に時間を回す必要があるでしょう。

次に、語彙問題についても、さほど難しいものはありませんでした。
印象に残っているのは equal (share) です。
カタカナとして一般になっている語が狙われるのはこれから増えるかもしれませんね。

今のレベルによりますが、TOEIC に慣れているのであれば、
『でる1000』で文法問題を極めて、『千本ノック』でトレンドをおさえると良さそうです。

<Part 6>
難易度は「やや易」です。
文法問題が多かった分、解きやすかったように思います。
話の流れがわかりやすいものが多く、文挿入問題も解きやすかったでしょう。

Part 6 は「全文を読む」スタイルで挑まないと、答えられない問題が数多く出てきます。
今回のように文法問題が多めの回に当たればラッキーですが、
そうでない回に当たった場合は時間が多く取られてしまいます。

上で文挿入問題は解きやすかったと書いたものの、それでも時間は取られます。
ぼくはどちらかというと苦手な問題の種類なのですが、『パート6特急』で鍛えた感はありますね。
本番よりは易しい問題が収録されているのですが、解く上での頭の動かし方を学んだ感じです。

<Part 7>
Part 7 を「難」としました。
表のような問題はなく、とにかく片っ端から読まないといけない分、
普段から英語を読んでいない方には辛い Part です。

試験直後に次のようなつぶやきをしたくらい。

拾い読みでは正解できる問題はないので、頭から全文読んでいく必要があります。
問題演習を多く行うというよりも、英語を素早く正確に読める力をつけることが大事でしょう。
ですから、日頃読む素材は「なんでもいい」という結論に至りました。
英語を読むことが普通になれば、TOEIC への慣れは後から付いてきます。
もちろん、普段触れる素材が TOEIC がベターですが、そうでなくてもいいと思います。

とにかく読む!

もし TOEIC の素材がいいということであれば、『読解特急5』がいいですね。
ダブルパッセージで嫌が応にも読まなくてはなりませんから。
(トリプルパッセージ編は出ないかな…)

リーディングセクションを通して、ぼくの時間配分は以下の通りです。

Part 5:6分
Part 6:7分
Part 7(SP):23分
Part 7(SP):11分
Part 7(TP):21分

トリプルパッセージは英文量が多くて苦戦した記憶があります…。疲れた。

———

これらはあくまでぼくの個人的な感想ですので、あくまでご参考程度で。
本番の試験を受けてわかることはたくさんありますから、
皆さんもご自身の発見があったら、ぜひ書き留めておくことをオススメします。

以上、ここまでが試験の情報でございました。
もし何か追加していただけることや気になる点があれば、コメントをぜひ!
お答えできる範囲でお答えいたします。
*試験問題の答えはどれ、といった類のコメントにはお返事できません。

今日の #TOEIC 復習単語 persuasive

 

TOEIC 講師でありながら、予備校講師である morite2(森田鉄也)先生をリスペクトした記事です。
悪く言えば、TOEIC に出てきた語句を紹介する「TOEIC 復習単語」のパクリ記事です。

 

近々公開しますが、第222回 TOEIC L&R 公開テストのスコアシートが返ってきました。
数字はひどいものなのですが、ありのままを告白してみようと考えています。

 

一つだけ事前にお伝えすると、「語彙」の項目は100%でした。
ですので、今日ご紹介する単語が正解だったことはほぼ間違いありません。
本番時に pervasive と見間違えたことで、強く記憶に残っています。

 

persuasive

 

英辞郎のページはこちらです。このページから例文を引用させていただきます。

 

His speech wasn’t quite persuasive enough.

 

「説得力のある」という意味の形容詞として覚えておきたいですね。
動詞の persuade は馴染みがありますが、形容詞はあまり見ないと思います。
動詞の反意語には dissuade(〜を思いとどまらせる)というものがありますね。

 

これを機会に押さえておきましょう。

 

さらに印象強く覚えてもらうために、英英辞典の意味も記しておきます。

 

able, fitted, or intended to persuade

 

パッとしない説明ですが、「説得するだけの力がある」ということでしょうか。

 

おそらく persuasive はどの単語帳にも掲載されるような単語ではないでしょう。
だからこそ、本番という機会を大切にして、使える単語を増やしていきたいものですね。

 

名著である『金フレ』はカバーしています。
さすがというか、最強というしかありませんね。

 

ぼくは同じ特急シリーズでも『単語 特急』派です。


TOEIC 学習に必須の「特急シリーズ」に新しい仲間が3冊。

 

 

Twitter をご覧の方はすべてお持ちの情報でしょう。
ぼくは最近、Twitter やら他の方のブログを見る機会が減ったため、出遅れました。

 

まずは、morite2 先生こと、森田鉄也先生のブログから。

 

出るぞPart 1・2特急改訂版

 

改訂というよりも追記という感じなのが残念ですが、4月に出る模様ですね。
確かに Part 2 は難化傾向にありますから、森田先生の珠玉の問題たちには挑戦してみたいです。

 

しかも、ブログ記事の最後にある通り、

 

これで4月にPart 3・4特急改訂版と一緒に発売できると思います(おそらく)

 

『Part 3, 4 特急』も4月に改訂版が出るとのことです。
こちらの情報はまだ仕入れていません。
新形式の問題がバンバンと取り入れられるのでしょう。

 

そして、新刊が一冊出るという衝撃的な情報が入ってきました。
しかも、新しい先生が書かれるとのこと。

 

 

Tommy さんがついに「特急シリーズ」の著者の仲間入りです!!
緻密な Tommy さんですから、鋭い分析が一冊に詰め込まれるであろうと思います。

 

ということで、
3月:パート6特急
4月:パート1・2特急改訂版/パート3・4特急改訂版
が発刊される予定です。

 

「特急シリーズ」コレクターとしては結局すべて買っては、分析をしてしまうでしょう。
実は数冊、取り組んでいない特急シリーズがあるので、それまでには終えておきたいです。
あと、地味にどんな装丁の色になるのかも個人的には楽しみです。

 

【告知】
2月から「人生を変える TOEIC スコアアップ塾」と題して、
プライベート(個人)レッスンをオンラインや対面で行い始めました。
もし「porpor を使い倒したい」という方はお気軽にお問い合わせからどうぞ。

人生を変える TOEIC スコアアップ塾「porpor 使い倒し TOEIC コース」

第217回 #TOEIC Listening & Reading 公開テスト感想(速報)

 

 

【告知】
2月から天狼院書店にて、4期目となるゼミを開催いたします。
今回は730点を目標にし、2か月と期間を短縮して開講いたします。

 

【2月開講/東京・京都】TOEICスコア伸び悩みの壁を破る!「天狼院 TOEICゼミ」2ヶ月間の短期集中講座で、新年度ベストスコアでスタートを切ろう!《全国通信対応》

 

—–

本日、第217回TOEIC公開テストを受験された方、お疲れさまでした。
今年最初の受験となりますが、いいスタートを切れたでしょうか?

 

さて、毎回のように、感想をつれづれなるままに。
まずは、基本情報から。

=====
●フォーム
?(解答用紙A面ピンク/QRコードでした)
Part 7 の言い換え問題で、同じ問題か判断できるかもしれません。

●所感
1:易/2:やや難/3:普通/4:普通/
5:普通/6:やや易/7:普通
=====

 

新形式になってからの公開テストを比べた形での所感です。
フォームが複数あるため、ご自身の受けたフォームと異なる場合はご了承くださいませ。

 

次は、各Partに関する感想です。

 

<Part 1>
「Part 1 は全問正解したい」という Part に変貌しています。
ETS(テスト作成団体)は「耳慣らしに使って」とメッセージを出しています。
Part 1 をミスするようだと、ハイスコアを狙うのは難しいでしょう。

昔から TOEIC を受験・対策をしていれば、聞き馴染みのある表現が並んでいました。
取りこぼしのないように、対策はしておきたいところです。
公式本や森田鉄也先生の『パート1・2特急』がマストですね。

 

<Part 2>
全体としては「やや難」としました。
前半は WH 語を聞き取れていれば答えられる問題があるのですが、
後半に進むにつれて、答えがピンと来にくいものが見られました。

こういった「ピンと来にくい応答」は自分なりにまとめておいて、
何度も聞いたり、音読をしたりして自分に馴染ませたいものですね。

 

<Part 3, 4>
まずは、新形式についてまとめておきます。

・3人の会話…1問
・図表のついた問題数…Part 3:3問/Part 4:2問
・意図問題…Part 3:2問/Part 4:3問

3人の会話は1セットしか収録されていませんでした。
設問に固有名詞(=人の名前)が入っていたがために、怪しく感じた記憶があります。
3人で会話はなされますが、過度に恐れる必要はないように感じてきています。
最初に出てくる2人の関係性をいかに理解するかがポイントになるでしょう。
そこに1人が加わってくるイメージを持てれば、一気に解きやすくなりますね。

図表問題と意図問題は一つの Part 内で合計5問とバランスを取っています。
難易度の調整でしょうが、3人の会話はそこに加味されていません。

図表問題は解きやすいもので、複雑なものではありません。
どちらの Part も『公式問題集』に出てくるような、分かりやすいものでした。
地図が出ると難易度が上がるかな、という印象を受けました。

意図問題は、ぼくのフォームでは Part 4 で2つ連続で出題されていました。
明らかに難易度を上げるための仕掛けだと考えています。
というのも、意図問題は答えるのに時間がかかるからです。

「折れない」「時間をかけない」ことで答え続けられるかも試されているでしょう。
意図問題の出どころによって、次以降を聞き逃す可能性が出てきますね。
時間をかけずに直感でスパッと選んでおくトレーニングをしないといけません。
(あとは、選択肢を先に読んで、絞り込みを行うことも有効かと最近感じています。)

新形式は意図問題のみ難易度が上がりますが、それ以外は慣れればこっちのもんです。
あとは、今までの形式のものをしっかりと解ける(聞ける)力をつけることが重要でしょう。

 

<Part 5>
極端に簡単だとか難しいとかいう問題はありませんでした。

まず、文法問題について。
品詞問題の数は数えていませんが、いつも通り8問程度でしょうか。
この問題数でいくぞと固めてきたのかな、という印象を持っています。
他には、動詞の形を問うなど、昔からの定番の問題だらけです。

次に、語彙問題については、普通から少し難しい印象を受けました。
ただ、消去法をうまく使うことができれば、適切なものを選びやすいかと思います。

今まで通りに、文法をゆるぎなく、語彙は地道に、やっていくことが大切ですね。
『でる1000問』や『文法 特急』、『単語 特急』あたりは軽くこなしておきたいところです。



 

<Part 6>
難易度は「やや易」としました。
厄介と言われる文挿入問題が易しかったですから。
他の問題は文法問題も語彙問題も普通の難易度でした。
この Part でリーディングセクションの難易度を調整している気がします。

Part 6 は「拾い読みで解ける」問題が減りましたので、頭から全文読んでいかなくてはなりません。
文挿入問題は文脈を追えていないといけませんし、
語彙問題が多めだと、一部を読むだけでは解けません。
そのため、Part 6 で拾い読みをする癖は避けましょう。

 

<Part 7>
ここ最近はずっと「やや難」「難」としていた Part 7 を「普通」としました。
今回は、分量的に多かったとは言えないからです。

特に、シングルパッセージの分量が少なく、
明らかに「早く解き終えて、複数の文章問題に行け」というメッセージでしたね。

新形式の文挿入問題は2問、書き手の意図を問う問題は2問だったと思います。
前回、チャットの問題が難しかったのですが、今回はシンプルでしたね。
会話が少しくだけると内容が取れないというのは致命的だと感じています。

「量が多いから注意しろ」と言われて、今まで大量にトレーニングを積んできた人にとっては、
いくらか楽に感じる文章や問題だったのではと思います。
普段から「量にビビって修行する」くらいがちょうどいいのかもしれません。

———

 

これらはあくまでぼくの個人的な感想ですので、あくまでご参考程度で。
本番の試験を受けてわかることはたくさんありますから、
皆さんもご自身の発見があったら、ぜひ書き留めておくことをオススメします。

以上、ここまでが試験の情報でございました。
もし何か追加していただけることや気になる点があれば、コメントをぜひ!
お答えできる範囲でお答えいたします。
*試験問題の答えはどれ、といった類のコメントにはお返事できません。

私個人の話は(どーでもいいでしょうけれど)別の記事で書きます。

(追伸)
神崎正哉先生の受験記念振り返りラジオはこちらから。
Happy TOEIC

2016年に発売された TOEIC 本の中で、役立ったベスト3の発表です

 

 

ブログがご無沙汰になっておりますが、もう早いもので、2016年も終わりです。
今年最後の記事となりますので、まとめ的な記事を書こうと思います。

 

タイトル通り、今年発売されて、今年使用した TOEIC 本の中で、

 

「これはお世話になった」
「これは来年も使いたい」

 

という本をランキング形式でご紹介したいと思います。

 

 

最近のぼくの動向をご覧の方はおわかりでしょうけれど、
それほど TOEIC、TOEIC づいていません。
というか、今年はさほど TOEIC 本を購入していないことに気づきました。
なので、吟味してからの購入となっておりますので、ご参考になるかと。
(今回、「公式」本を除きます。)

 

 

まずは第3位から。

 

BEST 3
TOEICテスト 新形式だけ でる200問

2016年はテストが新形式になるということで大騒ぎになりましたが、
そこを集中的に手助けしてくれる一冊となりました。
この本のおかげで、新形式に対して、どのように臨めばいいかがよくわかりますね。
それに加えて、HUMMERさんとTommyさんの熱いトークでモチベーションもアップしますから、
この本を避けて、新形式に臨むのはもったいないことかなと思います。

 

 

BEST 2
TOEIC LISTENING AND READING TEST 千本ノック!
新形式対策 難問・ひっかけ・トリック問題編

2016年12月に発売され、ぼくは年末ギリギリに慌てて解いた一冊です。
ですが、ギリギリのところでランクインです。
「かゆいところに手が届く」ものばかりですね。
語彙問題を中心に、難しい問題が多く収録されています。

レベル的に読者を選ぶ一冊ではありますが、
900点以上を目指す方は必携の一冊だと言えます。

 

 

さて、栄えある1位は……

 

BEST 1
TOEIC TEST 単語 特急 新形式対策

今でもほぼ毎日取り組んでいる一冊です。
英文から選択肢、解説まで、取りこぼしをしたくない単語たちが並んでいます。
TOEIC に出そうな Part 5 の英文が100文収録されています。
ダウンロードできる音声とともに、100文を自分の中に取り込めば、
本番の30問はだいぶやりやすく感じることを保証します。

 

 

以上、2015年の TOEIC 本(独断と偏見の)ランキングでした。
それでは、みなさま、よいお年をお迎えくださいませ。

ぼくが行った新形式「990点」取得に効果があった/なかった TOEIC 対策

 

2016年5月から TOEIC が新形式になることで、入念な TOEIC 対策をしてきました。

『TOEIC テスト 公式問題集』。
『TOEIC 公式ガイド』(韓国)。
『TOEIC TEST 模試特急 新形式対策』。
『TOEIC テスト 新形式だけ でる200問』。
『TOEIC テスト 新形式 完全攻略模試』
『TOEIC TEST 公式実戦書』(韓国/TEST 3 のみ)。

TOEIC_公式問題集_新形式

 

TOEIC_韓国_公式ガイド

 

TOEIC_新_完全攻略模試

特急_模試特急_新形式対策

TOEIC_新_新形式だけ

 

もちろん、旧『単語特急』や『読解特急5』など、既存の対策本も使いました。
そのおかげか、新形式の初回で990点を取得することができました

 

ところが、

そこから低空飛行の状態が続いています。
960点まで落ち込んだスコアも10月の公開テストで985点まで戻ってきました。

 

ここまで戻ったのは、TOEIC 対策の量を増やしたから、と思われるかもしれません。
実は、10月の TOEIC 前は TOEIC 対策らしいことはさほど行っていませんでした。
強いて挙げるならば『単語 特急 新形式対策』を1日1周する程度です。
あとは、好きなように英語に触れるようにしただけです。

 

そこで、ぼくはとある仮説にぶち当たりました。

 

「9月の TOEIC までに行った TOEIC 対策はさほど効果がなかった」

 

というのも、スコアが落ちる一方だったからです。
やり方を頻繁に変えていたのであれば、効果がないと判断するのは難しいです。
しかし、ぼくが行ったのは、今まで効果が出た方法だと判断しているものです。
それで結果が出ていないということは、あまり効果的ではないと考えられますよね。
そこで、行っていたことを振り返って、効果があったこととなかったことに振り分けてみます。

 

<効果的だと思う>

・韓国の模試「HACKERS」TEST 1, 2 を通しで解いた
・『公式実戦書』TEST 4, 5 を通しで解いた
・『問題集1』TEST 1 を解いた
・『単語 特急 新形式対策』を1日1周、ほぼ一気に解いた
・『単語特急2』『文法特急2』『900点特急Ⅱ』を、ほぼ一気に1周解いた
・1.25倍速で、Part 3, 4 のスクリプトをオーバーラッピングした

 

<効果的でないと思う>

・1.0-1.25倍速で、Part 3, 4 のスクリプトを目で追った
・『単語特急2』『文法特急2』『900点特急Ⅱ』を1周トライを数日した
・『公式問題集』『公式実戦書』『読解特急5』の Part 7 の文章を読み直した

 

これは単純な基準で分けています。
一見、どちらも同じ TOEIC 対策のように見えますよね。
でも、ぼくの中ではしっかりと線引きをされています。

 

「自分にとって負荷がかかっているか?」

 

この基準です。

 

やはり新しい問題を解いたり、まとまった量の問題を解いたりすることは負荷がかかります
100-200問を処理するには、未だに頭にも体にもキツイものがありますね。

 

一方、同じ問題を漫然とやり直すだけでは負荷がかかりませんでした
スクリプトを目で追うのは、リーディングの練習になったかもしれませんが、負荷と言うほどではないです。
Part 5 の同じ問題をたまにちょろっとやるだけでは、頭が疲れずに勉強を終えてしまいます。
Part 7 の文章は内容を覚えているために、英文を理解したつもりで勉強を終えてしまいます。

 

「今まで効果を出してきた」

 

過去に固執していたがあまり、楽な学習に走ってしまっていたというわけです。
念のためにお伝えしておくと、効果的でないと言った方法はハイレベルまで役立つ方法です。
しかし、「990点満点を連続で取得する」という目標に対しては、
負荷がかかっていないという結論なんですね。

 

私はすこし無理せよという主義である。人間背伸びしない間は飛躍的な成長は望めない。

 

松本道弘先生の『私はこうして英語を学んだ』にある言葉です。
ぼくの中でずっと引っかかっていた言葉でもあります。

 

「今やっていることが自分にとって負荷になっているだろうか?」

 

TOEIC の素材を使おうが使わまいが、負荷をかけることはできます。
ぼくは「TIME」や YouTube 動画を活用して、負荷をかけることにしました。

 

TOEIC 対策をする上で、自分にとって負荷になっているかは大事な目線だと思います。
この記事をお読みになった皆さんもご自身の学習を振り返ってはいかがでしょうか。

 





『TOEIC 単語 特急 新形式対策』を1か月間「1日1周」してみた結果

 

次のつぶやきをしたのが9月5日です。
そこから1か月が経とうとしています。

 

 

次は10月1日のつぶやきです。
実は、購入初日から「1日1周」を自分に課しています。

 

 

この記事を書いている今、本日分もすでに終わっており、
正真正銘、1か月間、毎日100問を解き続けたことになります。
これだけ同じ問題を毎日解き続けると、予想以上の成果を得られました。

 

単語特急_新形式対策

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*TOEIC 頻出の語句に慣れる
*さまざまな構造の英文に反応できる
*英語を英語のまま理解する感覚を養える
*Part 5 の問題回答スピードが上がる
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一つずつ詳しくご説明していきたいと思います。

 

*TOEIC 頻出の語句に慣れる

これは当たり前のことですね。
頻出の語句が散りばめられているため、30周もやれば勝手に頭に入ってきます。
自然と選択肢にも目を通していることになるため、距離感が近くなりましたね。

 

 

*さまざまな構造の英文に反応できる

この本に収録されているのは100問です。
1問たりとて同じ英文はありません。
ですから、名詞をingのカタマリが説明する形や関係詞が使われている形など、
さまざまな構造に触れていくことができるんですね。
語彙問題を答えるためには全文を読みますから、瞬時に構造を把握する力が上がったと思います。

 

 

*英語を英語のまま理解する感覚を養える

今、この本は約10分で1周をすることができます。
10分で終えるためには、どこかで立ち止まっていては無理です。
瞬時に英文を理解していかなくては終えることができません。
もちろん、日本語訳を作っている暇などありませんから、
(日本語で理解をしているでしょうけれど、)
英語で理解しているかのような感覚に陥ることができます。

 

 

*Part 5 の問題回答スピードが上がる

これは上記のものが総合された結果です。
同じ語彙が出てきた問題が素早く解けるだけではなく、
文法問題やその他の語彙問題を解くスピードがぐっと上がりました。
この一冊でリズムよく解くコツをつかんだのだと分析しています。

 

 

各単語の細かい説明や類義語・反意語は一通り目を通していますが、じっくり読むのはこれからです。
音声を聞く時間もさほど取れていないため、そちらも実施していく予定です。
誰よりもこの一冊から吸収する学習者になろうと思います。

 

『新TOEIC TEST 単語 特急2』に限らない Part 5 本の効果的な使い方

ここ最近、「特急シリーズ」の回し者かのように記事を書いています。
前々回は『読解 特急』で、前回は『単語 特急2』でした。
今回も『単語 特急2』で攻めたいと思います。

読解特急

第213回 #TOEIC 公開テストを受験した後に見えた復習の甘さ

『単語 特急2』を10分で終えるには暗記するまでやらないと不可能。で、意味はあるの?

 

 

 

『単語 特急2』を繰り返して思い出した嫌な思い出があります。
それは次の単語たちにまつわるお話です。

 

viability = feasibility

 

もう TOEIC には出題される単語としてご存知の方も多いでしょう。
「実現可能性」を意味する単語です。

 

1, 2年前の公開テストの Part 5 に viability の形容詞形である viable が出ました。
語彙問題でした。今でも忘れません。しかも、正解の選択肢でした。
でも、ぼくは選ぶことができませんでした。

 

その際には、『単語 特急2』を(自分では)狂うほどやり込んだ後だったのですが、
viability と関連した語句として viable を認識できなかったのです。

 

とても悔しい想いをしました。
胸を張ってやり込んだとは言えませんでした。
得た知識を活かせていませんでした。

 

そこからはさらに次の意識が強くなったように思います。

 

Part 5 の文章は隅から隅まで吸収する

 

文の形(構造)は瞬時に把握できるようにする。
語句は派生形まで手を広げて知っておく。
発音まで頭に入れておく。

 

自分の知らない部分をなくすことがとても大切になってきます。
先の例で言えば、viability を自分のモノにできていなかったがために、
5点を手繰り寄せることができなかったわけです。

 

単に文法問題や語彙問題を解けるようにするだけではなく、
一文がしっかりと読めるところまで落とし込む姿勢を維持したいものですね。
貪欲に吸収していこうと思います。

 

 

それにしても、古い特急シリーズを改めてやってみると、
未だに問われるテスティングポイントや語句が満載だなと思いますね。

単語帳で英単語を調べる楽しさ

 

今、東京海洋大学と神田外語学院という学校をメインにして講師の仕事をしています。
東京海洋大学では前期日程が終わり、神田外語学院では2学期が始まったところです。

 

ぼくは授業の準備を入念にしていくタイプなのですが、
よくある準備のひとつに「単語を調べる」という行為があります。
その際には辞書を引くことはもちろん、単語帳で調べることもします。
主に使用するのは次の二冊です。

 

出る単

 

単語特急_新形式対策

 

なぜ単語帳で調べているのかは「TOEIC での出現の仕方」を知るためです。
そして、それを噛み砕いて、学生に伝えるためですね。

 

今、この時間が楽しくてたまらないんです。

 

というのも、

 

知識が深まる

 

からです。
これに尽きます。

 

使い方。
類義語。
反意語。
イディオム。
関連知識。
TOEIC あるある。

 

今まで「なんとなく」知っていたことが「カチッと」頭に収まる感覚です。
ぼくは単語帳でじっくり勉強をすることは TOEIC 学習ではしていませんので、
とても新鮮に感じられる時間になっているんですね。

 

特に、自分が当たり前のように知っている単語を調べると、新たな発見があることが多いです。
例えば、新刊の『単語 特急 新形式対策』で facility を調べてみてください。
(もちろん、お手持ちの単語帳や辞書でも構いません。)

 

おそらく「施設」という意味が頭に思い浮かびますよね。
でも、それだけを知っているのではもったいないのがこの単語です。

 

ぼくは「施設」以外の知識を知ったときに「おお」と声を出して唸りました。
ただ、ただ、感動です。

 

皆さんも「もう知っているよ」という、自分にとっての余裕の単語を単語帳で見てみてください。
見る時期によって、頭に入ってくる内容が変わって、新たな発見があること間違いなしです。
きっと、ぼくのように、新たな単語帳を使う楽しさに気付けるのではないでしょうか。