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【効果例あり】英文法をガッツリとやったタイミングまとめ

「文法は小難しくて嫌だ」
「文法はどうせ役に立たない」

このように思う気持ちはものすごくわかります。
文法書はやたらと分厚くて、字が細かいですから。
覚えることが多くて、気持ちが萎えるのではないでしょうか。

一方で、文法の必要性を感じているのも事実でしょう。
先日書いた次のツイートがそれなりに反響を得ました。

https://twitter.com/porpor35/status/1296083273978798082?ref_src=twsrc%5Etfw

反響があった理由は「共感」にあると感じています。
最初の「文法は役立つ。英語のルールだもの」という文。
皆さん、文法の知識がどうであれ、役立つものだとわかっています。

ただ、どのようにやっていったら良いかがわかりにくいのも確かです。
ぼくが今まで「英文法」とどのようなタイミングで勉強したかをお伝えします。
この流れを見ていただくことで、以下のことが実現できます。

☑︎ご自身の勉強の軌道修正をすることができる
☑︎TOEIC 満点や英検一級、アウトプットに困らないレベルに到達する

 

❶中学レベルが土台になる

中学で学ぶ英文法は超基礎です。
ここを避けて英語力アップを狙うのは難しい。
だからこそ、中学の内容に自信がない人はここに戻る必要があります。

ぼくの場合、学校の授業と地域の塾の授業でダブルでインプットしていました。
塾で「予習」をして、学校で「復習」して、というスタイルですね。
英語はもともと好きだったので、かなり前のめりで受けていた記憶があります。
文法は英語のルールだとなんとなく理解していたからこそ、
授業ではかなり真面目にやっていたように思います。

そのおかげもあってか、中学では好成績を収め続けていました。
英語が自信になって、他の科目にも好影響を与えたのも良かったです。

さて、「中学校の授業が大事」という結論を、皆さんがどのように生かすか。
この記事をお読みの皆さんは、昔に戻ることはできません……。
もしぼくが中学レベルの文法をやり直すとしたら、
コスパがよく、参照するのが楽な「紙の本」を選びます。

いろいろとオススメはあるのですが、次の点を基準にすると良いですね。

☑︎薄い
☑︎見やすい
☑︎演習問題がある
☑︎音声が付いている

書店に行きにくいご時世ではありますが、手にとって確認するのはマストです。
ネット書店やネット記事のレビューだけを頼りにしないでください。
合うかどうかは見ないとわからないからです。

中学英文法のやり直しのコツは、サラっと何度も見て、頭に入れること。

理解するのは簡単かもしれませんが、英語初心者には苦行に感じるはず。
一周目で理解できなくても大丈夫です。
何周もして、自分のものにしていきましょう。

ここをクリアできれば、後がだいぶ楽になります。

  

❷高校は読解を意識する

中学レベルはさほど大変に感じずに進めたものの、
高校は一度挫折を味わいました。
出される英文が「読めない」のです。

知らない単語が増えたという理由もあるのですが、
文法を「読む」ために使いこなせなかったという理由が大きいです。
「単語は知っているのに、読めない」という事態にも出会ったからですね。

英語の伸び悩みを感じた高校2年あたりに、改めて文法と向き合いました。
以下の記事でご紹介している『山口英文法講義の実況中継』です。

この本のおかげで、高校レベルの英文法の全体像がつかめた感じです。
受験参考書ではありますが、口語で読みやすいため、今でもオススメできるものです。

そして、高校の友人からオススメされた、代々木ゼミナール講師の富田一彦の本が決定的でした。
これは万人ウケしないのですが、ぼくに大きな影響を与えたシリーズがありました。
『富田の英文読解100の原則』という上下巻の本です。

この本のおかげで、「読むための英文法」を手にいれた実感があります。
教え方に癖があるため、最初はかなり難しく感じるのですが、
英文法が使える快感と英文が読める快感を味わうことができます。
富田先生の教えが無意識に使えるようになったら、
TOEIC レベルの英文は余裕で理解することができます。

めちゃくちゃロジカルに説明してくださるので、
「フィーリングでいけるでしょ」という考えの方は 絶対に読まないほうがいいです。笑

英文法というルールを使って、丁寧に読むことの大切さを知ってほしいです。

 

❸語順通りに理解する

❷までで読めるようになるのですが、話すとなると、うまくいかないことがありました。
そこで出会ったのが、大西泰斗先生の「ハートで感じる英文法」の再放送です。高校生時代にロジカルに寄りすぎた反動からか、
「感覚で理解するのって面白い」と心から感動しました。

そこから大西先生の著作を読み漁り、英語を感覚で理解する段階へ移っていきました。

これは❷と逆行する流れなのですが、❷があっての「感覚」だと感じています。❷の段階で、丁寧に英語を使う型を身につけたからこそ、
その型を感覚的に使うことができている、という実感があるからです。
❸から入っていたら、❷の必要性を感じることなく、
文法の使い方が安定しない感じになっていたかもしれません。

特に、日本語の語順に引っ張られることなく、
前から理解できるようになったのは大きな武器となりました。
当時、TOEIC 対策をしていましたが、読むスピードが上がった感覚もありました。
いわゆる「返り読み」が格段に減ったのですね。

もちろん、英語の語順が自分に染み付いたことで、話す力の向上にもつながっています。

以上、英文法をガッツリとやったタイミングでした。
この後、改めて英文法と向き合うことがあれば、加筆する予定です。
今のところはなさそうな予感ですが、何があるかはわかりませんから。

ぜひ文法を武器にして、英語力をアップさせていきましょう!

大西泰斗先生&ポール・マクベイ先生による『英文法パーフェクト講義』発売記念講演会レポート

2018年4月から NHK のラジオ講座「ラジオ英会話」が開講されました。

 

お聞きになっている方も多いかもしれません。
ぼくもリスナーの一人です。

 

そして、この講座の前半(4〜9月)をまとめた一冊が発売されたことをご存知でしょうか?

 

 

 

この『英文法パーフェクト講義』の発売を記念して講演会が開催されました!

 

 

 

 

 

簡単にレポートをお送りします。

 

  1. 英会話なのに「文法」をメインに据えた理由

  2. 英文法を学ぶ真髄

  3. 暗唱の正しいやり方

 

自分の英語学習を「ラジオ英会話」とともに進化させるポイントを学んでください!

 

1. 英会話なのに「文法」をメインに据えた理由

多くの方から「なんで英会話なのに文法をやるんだ」とお叱りを受けたそうです。
しかし、それでも「やってよかった」と大西先生は考えていらっしゃいます。

細かな文法知識を知っていても、話せない人が多いという事実があったからです。
中学や高校の先生を例に出してみましょう。
彼らの中には多くの知識が入っているにもかかわらず、話せない人がいます。

 

なぜか。

 

今まで学んできた文法に欠陥があるから。

 

大学受験で求められるのは「訳す」ことが求められてきました。
「訳す」ために後ろから訳すという、英語の語順と逆行することがあります。
これでは、ネイティブがどのような心で英語を形作るのかがわかりません。
当然、英語を自然と話せるようにはなりません。

 

だからこそ、大西先生は今までの「訳す」文法を「話す」文法に進化させる狙いがありました。

 

これまで『一億人の英文法』や『FACTBOOK』という本を通して、話すための文法を伝えています。

 

 

しかし、本では伝わらないところを口頭で伝えるために、ラジオという媒体を選んだそうです。

 

スイカの種を蒔かなければ、スイカの芽が出ないように、
話すためのトレーニングを受けていなければ、当然、話せるようにはならない。

 

だからこそ、ぼくらは「話す」ことを意識して、英語に触れる必要があるわけです。

 

 

2. 英文法を学ぶ真髄

英文法を学ぶことは、語順と心の対応を学ぶことと言い換えることができるとおっしゃいます。

我々が使う日本語は助詞(は・が・に・を)のおかげで、どんどんとつなげて話すことができます。
一方、英語は「配置のことば」であることを知っておかなくてはなりません。
配置がすべてを決める、ということ。

 

例えば、進行形や受動態という文法を別々に習ってきました。
ですが、大西先生からすれば、「どちらも同じ」だと言えます。

 

I’m planning a trip to London.(計画している)
Dan is spoiled by his parents.(甘やかされている)

 

両方とも be 動詞の後に置かれて、主語の説明をしている「説明型」です。
「同じ配置なら同じようにしか心は動かない」という主張はしっくりと来るでしょう。

 

・基本文型(自動型、他動型、説明型、授与型、目的語説明型)
・説明ルール
・指定ルール

 

これらの軸を作ることで、話すための文法が体に染み込んでいくでしょう。
英語の語順と、それに対応する心の動きを常に意識することができるかどうかがポイントです。

 

3. 暗唱の正しいやり方

Twitter で「暗唱しています」というつぶやきを見かけることがあります。
ぼく自身も暗唱をしているので、大西先生に「暗唱についてどう思うか」とお伺いしたかったところ、
暗唱のやり方について講演中にお話してくださいました。

 

結論は、

「やみくもに覚えるな」
「心の動きを想像して覚えよう」

というもの。

 

ロボットのように口を動かすだけでは話す力は伸びていきません。
必ず「心の動き」を意識しながら覚える必要があります。

 

この発言には妙に納得した記憶があります。
というのも、少しでも気を抜くと、単に口を動かしているだけになるからです。
英語を話す自分を客観視しながら、覚えていきたいものです。

 

以上、講演会の簡単なレポートでした!
他にもたくさんの例文やクリス先生での英語のレクチャーがありましたが、割愛させていただきます。
「ラジオ英会話」をしっかりと学んでいれば、十分に理解できる内容だったものの、
暗唱のやり方については背筋の伸びる内容ではないでしょうか?
暗唱できたから満足、ではなく、心の動きまでコピーできたかということをゴールに据えたいですね。

 

 

(人気記事)
大西泰斗先生が講師の NHK「ラジオ英会話」を使い倒す5ステップ勉強法

 

こちらも合わせてお読みくださいね!

「ハートで感じるプラチナセンテンス」セミナーが終了しました!+次回予告

終わりました……!

 

 

先日から告知をしていた以下のセミナーの開催報告です!

 

TOEIC Part 5 の文法問題を完全攻略!「ハートで感じるプラチナセンテンス」セミナー開催

 

いかにも怪しい名前のセミナーに、猛暑の中、猛者が集結しました。
このセミナーは「プラチナセンテンスを暗唱すると効果的だよ」という話を聞いて開催を決めたので、

 

・暗唱のメリット
・暗唱をする際のコツ
・ネイティブはどう理解しているか?

 

を伝えつつ、あとは出来る限り、音読と暗唱に時間を充ててもらいました。
182文はカバーできなかったのですが、100文以上扱ったので、触れた英語の量は相当です。

 

ぼくはネイティブならこう読むという視点を解説しながら、
参加者の皆さんと一緒に暗唱をしようと音読していたので、
自分自身の勉強にもなって楽しかったなあと振り返って思います。
その分、緊張感やハードルが上がってしまいましたが……。

 

会議室のエアコンが全然効かなくて、頭がぼーっとする中、
最後は気合いで全員駆け抜けた感じでしたね……。
(参加者の皆様が体調を崩されていませんように。)

 

感想を続々と頂いております!
ぼくの意識していたことをご指摘くださり、ありがたや。

 

 

大西泰斗先生が教えてくれる英語の理解の仕方は間違いなく TOEIC に通用する。
だって同じ英語だもん。

 

そんなことを感じずにはいられないセミナーの時間でした。

 

次回開催は未定ですが、多分8月にやります。
平日夜(全2回)を予定しているので、開催報告を楽しみにお待ちくださいませ。

 

昨日ご紹介した本はこちら↓



大西泰斗先生の講演会「一億人の英会話」参加レポート(2015/6/13)

大西泰斗先生の講演会に行ってまいりました。
『一億人の英文法』『ハートで感じる英文法』で有名な先生です。
ぼくの師匠である大西先生の講演会は high priority でございます。

 

さて、今回のテーマは

一億人の英会話

というタイトルです。

20150613_大西先生講演会

 

サブタイトルが

「より単純に」
「より深く」
「より長く」

ですが、内容はまさにここに集約されていました。

 

今までの講演会はどちらかというと、
いくつかの英文法や単語を取り出して、
それを体感していくというものでしたが、
今回は違います。

 

<英語を話すための3つの約束>という単純なところに落とし込む、
それらをひたすら実践して深く掘りさげていく、
そして、英文を徐々に長くしていく、という120分でした。

 

Twitter でも書きましたが、ここまで口を動かした講演会はありません。
口はもちろんのこと、脳が疲労をしていた感じがします。
(普段から英語を話し慣れていない証拠ですね。。。)

 

有料ですし、この後も講演会があるようですので、
ネタバレはこの程度にしますが、今回の内容を含んだものが、
『一億人の英会話』のようなタイトルで本になるようです。

 

大西先生の考え方を十分理解したと思っていましたが、
まったくそんなことはなかったと痛感しています。

 

「基本を徹底する」
「当たり前を甘く見ない」

 

散々言われ尽くされてきたことを自分ができていなかったことを反省するとともに、
もっと突き詰めていけば、話す力のレベルアップは間違いなくできると感じました。

 

自分が思っている以上にしつこく、粘り強く続けることによって、
ズコーンと突き抜けるときがやってくるんですよね。
そこに至るまでにやめてしまうから、伸び悩んでしまう。

 

高いレベルに触れることも必要ではありますが、
基本に忠実になってひたすら繰り返すこと。
それによって、無意識のうちにできることが増えてくる。

 

話す力を高める意識はここ最近ようやく復活しつつありますが、
扱う素材のレベルのバランスを再検討する必要性を感じました。

 

「より単純に」
「より深く」
「より長く」

 

をテーマにしながら、練習をしていきたいと思います。

 

それにしても、長い英文をスッと言い切って、
先生とハイタッチをしたときはゾクゾクしました。笑


今のままの第198回TOEIC公開テスト結果には可能性がない

昨日は第198回のTOEIC公開テスト結果発表でしたね。望む結果は得られたでしょうか?
(ぼくは学校の合宿に参加していたため、未受験です)

tegamitori

 

悲喜交々、たくさんのご報告をいただきました。

 

まずは、自分の感情に素直になりましょう。

 

上がったのならば、素直に喜ぶ。

下がったのならば、一瞬だけ思いっきりヘコむ。

 

次にやるべきことは同じです。

 

踏み出す一歩をどうするか考える。

 

ぼくは一喜一憂をしたあとは、試験前のことを振り返り、
今後、具体的にどのような学習内容を行うかを決めていました。
いきなり単語帳とか問題集とかに走り出すのではなく、
立ち止まるためのいい機会だととらえるようにするといいですね。

 

ただの結果に終わらせないためにも、具体的な行動につなげていきましょう!

 

 

(お知らせ)
schoo にて、<TOEICによく出る英文法>というタイトルで、全4回の授業を行っています。

TOEICでよく出る英文法 - <英語の骨組み(主語+動詞)>を見抜く - 無料動画学習|schoo(スクー)
英文法や Part 5 に苦手意識のある方向けに放送しておりますので、もしよろしければどうぞ。
第1回目は無料で視聴ができます。
2回目以降は生放送であれば無料、それ以降は有料という仕組みですのでご注意を。

=====
1.<英語の骨組み(主語+動詞)>を見抜く
2.<品詞>を知る [PART 1]
3.<品詞>を知る [PART 2]
4.<つなぐ言葉>を知る
=====

#Eハングアウト990 「英語の長文が読めるようになるために」で2人の英文の見方をじっくり解説

最近、ブログが後手後手になってしまっているのですが、
先日、2月の Eハングアウト990 の放送が終了いたしました。

 

Eハングアウト990 Vol. 10…TOEIC Part 7 特集「英語の長文が読めるようになるために」

 

今年からは「2人がそのときに気になること」をテーマにお送りしているのですが、
今回は「読む」ことについて、です。Part 7 に焦点を当てながらお話しました。
「2人がどのように英文を見ているのか」を実際の英文を用いてお話していきました。
一緒に英語を見ていくことは我々にとっても、ご覧の皆様にも新鮮だったようで何よりです。

 

昨年末に放送した Part 7 の回でも「読む」ことに触れたものの、
読むことを習慣にする難しさやそもそも読めるようになるまでの難しさなど、
一筋縄ではいかないことは確かなところです。

 

番組内でもお伝えしましたが、多少なりとも読めるようになるには、
文法や単語の基礎ができていないと読むことに苦労するわけです。
そこをどのように乗り越えていくか。

 

文法や単語を自分の力にするアプローチはさまざまありますので、
自分に合ったものを探して取り組む必要があるでしょう。
しかし、一つ心に留めておくべきは

 

歯をくいしばって苦しいところを乗り越える場面が必ずある

 

ということです。

 

楽しいという気持ちだけで乗り越えられるほど甘くはないんですよね。
だからこそ、多くの方が悩んでいるところなのです。

しかし、

 

読めるようになると楽しくなる

楽しくなると読みたくなる

 

という、いいサイクルが先には待っています。
そのサイクルに入る自分に出会うためにも、ぜひ苦しい場面を乗り越えてほしいです。
皆さんが乗り越えるべく、少しでもヒントを提供できればと思っています。

 

 

そして、番組の最後には zuknow のアプリを使用して、Part 7 の設問の速読練習を行いました。

 

TOEIC Part 7 設問速読トレーニング

 zuknow

Part 7 の設問を先読みするかどうかは人によって異なると思いますが、
設問を<素早く><正確に>読み取ることは非常に重要な力です。
ぜひ単語カードを活用して、速読力を鍛えてみてください。

 

今後もセレンさんと視聴者の皆さんと一緒に勉強をして、
お互いに高め合う番組作りをしていければと思っております。
話してほしいテーマがありましたら、お気軽にどうぞ!
気まぐれな二人ですが、扱わせていただく可能性大です。

 

===

(参考)
・Eハングアウト990 Vol.1…TOEIC Part 1, Part 2特集

・Eハングアウト990 Vol.2…TOEIC Part 3 特集/リスニングの秘訣と対策テクニック

・Eハングアウト990 Vol.3…英語学習3年半でTOEIC何点取れる?

・Eハングアウト990 Vol.4…TOEIC Part4特集「本当に効果的な対策ってなに?」

・Eハングアウト990 Vol.5…TOEIC Part5特集「完全スコアアップを目指した学習法とは?」

・Eハングアウト990 Vol.6…「コーホスト&ゲストの最新TOEICスコア大公開」

・Eハングアウト990 Vol. 7…TOEIC Part 6 特集「攻略の仕方&対策の正攻法」

・Eハングアウト特別編:コーホスト大集合スペシャル

・Eハングアウト990 Vol. 8…TOEIC Part 7 特集「英語を正しく早く読み解く力を育てる」

・Eハングアウト990 Vol. 9…TOEIC Part 5 特集「スコアアップに本当に必要なこと」

 

最強の英文法書『一億人の英文法』を10日で読めって言われたけれど、本当に10日でいけるんだろうか?

疑問への結論:「やってみるとできるもんだね」

ぼくが一方的に師匠と呼ばせていただいている大西泰斗先生の代表作である、
『すべての日本人に贈るーーー「話すため」の英文法 一億人の英文法』について。

 

一億人の英文法

 

この本を文法の参考書として、英語学習に取り組まれている学習者は多いでしょう。
先生曰く、「中学生から大学受験生、仕事で英語を必要とする人」までをカバーする一冊ですから。

 

ぼく自身も何か文法で困ることがあったら、この本に頼るようにしています。
「話す」ことに対して、今まで以上に意識が向いた今、改めて読もうと思ったところ、
本書の使い方のところに次のように書いてあるんですね。

 

外国語学習は理屈ではありません。頭の中に十分な語彙力と、使いこなせる文の形を刻み込むことが重要です。英語を話したいなら、文法はなるべく短期間に終わらせる必要があるということです。高校生なら10日以内に本書を読破し、英語の輪郭をつかみとるぐらいの知性と勢いが必要です。大丈夫だよ、カンタンだから。

 

「文法は短期間に終わらせる」という点においては激しく同意です。
文法と聞くと、とっつきづらくて量が多いと感じて、ダラダラと時間をかけがちです。

ただ、文法は英語を使う上でのあくまで最低限のルールですので、早めに終わらせる必要があります。

また、細かな事項に時間をかけてしまうよりも全体像をざっとつかんでから、
改めて細部を見たほうがわかりやすいことは多々あります。

ですので、

「文法は短期間に」

です。

 

とはいえ…。
はたして10日以内で読み終えられるのだろうか?という疑問がわきました。
実際、購入したその日から目を通して、読み終えたときには10日以上経過していた気がしますから。

 

もちろん、すべてを理解しろというわけではなく、
輪郭をつかみ取ることを目的として、
ざーっと読んでいけというのは承知なのですが…。

 

そこで、

「もし大人が10日で読むなら」

というテーマで、
1日あたりに読む分量を自分なりに考えてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
言っただけでは説得力が薄いので、自分も試してみました。

 


以下、『一億人の英文法』の「目次」を参考に作成しています。
作成したはいいものの、これは結構キツイ分量ですよ…。

 

ここでいくつか、ぼくが取り組む際に気をつけている注意点をご紹介しておきましょう。
きっと「10日で読み進めよう」というときのヒントになるはずです。
・とにかく読み進める
→理解できないところやピンと来ないところには付箋
(あとで戻って来れるようにするため)

・「1回で「覚えられない」「理解できない」のは普通」という意識
→後々、読み重ねていくうえでおさえればいい

 

ということで、目次をもとにしたスケジュール表をどうぞ!!

 

===========
〈Day 1〉
CHAPTER 0 英文法の歩き方
■PART 1:英語文の骨格
CHAPTER 1 主語・動詞・基本文型

〈Day 2〉
CHAPTER 2 名詞

〈Day 3〉
■PART 2:修飾
CHAPTER 3 形容詞
CHAPTER 4 副詞

〈Day 4〉
CHAPTER 5 比較
CHAPTER 6 否定

〈Day 5, 6〉
CHAPTER 7 助動詞
CHAPTER 8 前置詞
CHAPTER 9 WH修飾

〈Day 7〉
■PART 3:自由な要素
CHAPTER 10 動詞-ing形
CHAPTER 11 TO 不定詞
CHAPTER 12 過去分詞形

〈Day 8〉
CHAPTER 13 節
■PART 4:配置転換
CHAPTER 14 疑問文
CHAPTER 15 さまざまな配置転換

〈Day 9〉
■PART 5:時表現
CHAPTER 16 時表現

〈Day 10〉
■PART 6:文の流れ
CHAPTER 17 接続詞
CHAPTER 18 流れを整える
===========

 

こちらのスケジュールで試みた結果、冒頭にも書いたように「やればできる」ことがわかりました。
ただ、分量が分量ですので、大西先生が考えられるほど簡単ではありません。
とはいえ、ぼくの申し上げた注意点を意識すれば、読み切れるのは間違いないでしょう。

 

読み切れるか不安なら、一気に読んでしまえ。

 



英文法に対する誤解を解くために

ぼくの英語学習に大きな影響を与えた先生の一人である、代々木ゼミナールの富田一彦先生
先生が次のようなつぶやきをされていました。

富田一彦

 

大宮だん。はじめて仕込みをしない春期講習だった。仕込みは一学期にまとめてやる。予備校の状況はともかく、英語の教育を何とかしなければという思いは日々強くなるばかりだ。世間に流布した「文法」に関する誤解を解かないと、本当に取り返しのつかないことになりかねない。衆知を集めよう。

— 富田一彦 (@TOMITA_yozemi) 2014, 3月 23

 

 

大学受験生のときも感じていましたが、相変わらず重みのある内容をおっしゃられています…。

確かに「英語教育を何とかしたい」という思いや発言はどんどんと増えてきました。
ですが、それを具体的に行動に落とし込めているかというと疑問です。

 

先生のお考えになる答えの一つが、

「文法に関する誤解を解く」

ということです。
その誤解とは何なのか、疑問をぶつけてみたところ、次のような答えが返ってきました。

 

@porpor35 そういうことではなく、人々が文法だと思っている無秩序な知識の羅列は、文法でもなんでもない、ということだよ。

— 富田一彦 (@TOMITA_yozemi) 2014, 3月 23

 

もし英文法に対して「無秩序」な感じを抱いているのであれば、その感覚を取り去らなくてはなりません。
この感覚を抱いてしまうのは学習者の責任ではなく、指導者側の責任だと感じています。

指導する機会が増えてきたこともあり、背筋の伸びる思いがしました。
と同時に、文法に対して嫌悪感を抱いている方に、何か手助けができないかと思っています。

昨年、英文法をイチから説明するセミナーを開催しましたが、
今年もどこかのタイミングで開催を検討しています。
細かなルールを伝えるのではなく、全体像の見える「秩序」のある英文法を伝える場を伝えたいと強く感じました。



「オンライン英会話の教室」学習法シェアの場で言わなかったこと(学習法まとめ)

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昨日書いた第1回「オンライン英会話の教室」参加レポートですが、
それぞれがレッスンを受講した後に、学習法のシェアを行う時間がありました。
ここがとーっても白熱していたのですが、ぼくは聞き手にまわってしまって、
あまり発言ができておりませんでした。

 

そのときは別に気にならなかったのですが、
他の学習者のヒントになることを言わなかったというのは、
他の学習者を助けたいという自分の使命に反すると気づき、大反省…orz

 

ということで。

 

ここで普段、スピーキング力を上げるために行っていることを記しておきます。
実際に英語を使うというよりも、その基礎体力と反射神経を高めることが目的です。

 

簡単な英文でも舐めない

瞬間英作文で英会話力を高めたいなら『毎日の英文法』

 

英文のストックを増やす

英語スピーキングの反射神経を鍛える、私の方法

 

使える単語を増やす

TOEIC問題集に出てきた語句のオリジナル習得法

 

その他、以下の記事も参考になるかと思いますので、よろしければぜひ!
英語が「反射」的に口から出てくるには?
文法も発音も無意識下へ落とし込む

 




 

追伸
「話せる英語」を欲している方のために1/27(月)にイベントを開催します。
定員50名のところ、告知から一週間も経たないうちに、40名を突破。残りわずかです。

「話せる英語」を求めている英語学習者へ朗報!

 

英語スピーキングの反射神経を鍛える、私の方法

TOEIC LRにも英語を「話す」練習は取り入れていましたが、決してメインではありませんでした。
問題がListeningとReadingですからね。スコアを臨むのであれば、メインが「聞く」「読む」になります。

ただ、TOEIC LRがメインでなくなってから、英語を「話す」「口から出す」ことを毎日の日課にしています
基本的に「日本語を見て、英語にできるか」を試しているのですが、
単に「英語にできるか」ということに加えて、特に注意していることが1つあります。

ひと月くらい前に次のようなことをつぶやきました。

はい、

反射速度

ですね。

日本語を見て、「どれだけスッと」英語にできるかということに注意しているわけです。
英語を話す場面を考えれば当然のことです。
言いたいことをすぐに英語にしなくては、会話から置いていかれます。

TOEICでも同じですが、練習でできないことが本番でできるわけがありませんので、
ストップウォッチで時間を測りながら、いかに反射的に言えるかを試しています。

いきなりスピードを求めてしまうと、「言えない」ストレスが嫌になって、
練習を敬遠してしまう恐れがありますので、慣れてきてからでよいでしょう。

ちなみに、使用しているものは次の3冊。最初の写真で掲載したものですね。

超基礎。be動詞という初めのところから厳選された55項目が取り上げられています。
7語以下の短い英文で、ネイティブが日常で使う表現のみ、というのがミソ。
この本に取り組むと、文法が基礎的な内容でも、
日本語を見たら言えないもんだなあと「知ってる」と「使える」の違いを思い知らされます。

これも基礎。初級ですから。200文は「見ずに言える」レベルを目指しています。
もう5年くらいの付き合いなのですが、微妙な間違いがあるのが悔しいですね。
これをやり始めてから、英語に触れる面で、文法用語が意識から消えました。

応用編。メインの100文だけを徹底的に繰り返しています。
上の2冊が「文法」の確認だったら、こちらは「語句」の確認になりますかね。
スッと使える表現を増やしているイメージです。

どれも良書ですので、自分のレベルに合わせて取り組まれるといいですよ。
「3冊もやってたら、時間ないじゃん」と思われるかもしれませんが、
どれも一日あたり10分しか使いません。多くて15分ですね。
そうすれば、合わせて30分ですから大した時間でもありません。

すべては取り組めない…という日があれば、その日の気分で最低1冊は取り組み、
英語で口を動かさない日はないようにしています

毎日継続しなければ、反射速度はなかなか上がりませんからね。

継続は力なり、です。