ある一冊の「はじめに」の言葉にビビッと(古い?)来ました。
英語は本来「感じる」べきものです。子どもが身につけられるということは、人が生まれつき持っている「感覚」で理解できるものなのです。
「頑張らない英語」シリーズ最新作の『頑張らない基礎英語』(西澤ロイ著/あさ出版)という本です。
TOEIC以外の英語学習本はあまり読まないのですが、「頑張らない英語」シリーズは、
第一弾の『頑張らない英語学習法』から読ませていただいたので新刊も手に取りました。
「基礎英語」というタイトルだったので、何を基礎としてお話されるのか気になりつつ
読み始めたところ、冒頭でご紹介した言葉に感銘を受けたわけです。
内容もやはり「感じる」というところに焦点が当てられています。
もくじは以下の通りです。
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Chapter 1:様々な時制表現を捉えなおす
Lesson 1 「…ている」では捉えきれない現在進行形
Lesson 2 「命令」ではない「命令文」
Lesson 3 can は「できる」ではない
Lesson 4 to 不定詞の「後から補足する」感覚
Chapter 2:時制表現の総仕上げ
Lesson 5 to 不定詞と動名詞の違い
Lesson 6 未来を表す4つの表現
Lesson 7 現在完了形の真実
Lesson 8 様々な助動詞のイメージと使い方
Chapter 3:複雑に思える文法も感覚的に理解しよう
Lesson 9 時制の一致と過去完了形
Lesson 10 仮定法の「感じ方」
Lesson 11 様々な疑問文
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英語の文の中で大事な要素の一つである動詞中心に話が展開されています。
英語を読んだり聞いたり話したり書いたりされている方は、
「時制で迷う」
「なぜこの時制が使われているのかピンとこない」
というご経験はありませんか?
ぼくは何度となくあります。
TOEICのPart 5, 6 の問題の中でも時制は得意とは言えません。
他の問題よりも少し慎重にならないと解けないと自覚しています。
ここ最近取り組むようにしているオンライン英会話レッスンで、
どの時制を使えばいいのかがスッと出てことがあります。
そのあたりの感覚をチューニングしてくれる、貴重な一冊だと感じました。
加えて、to 不定詞や現在完了、仮定法など、
用法をいろいろと覚えなくてはならない項目も見事に説明してくださっています。
文法用語ばかり頭に出てきて困るという方は必見ですよ。
「とにかく暗記」ということではなく「感じる」ことの大切さが
この本のいたるところで説明されているという印象です。
「おわりに」にも次のようなお言葉がありました。
あれこれと理屈をこねたり、間に日本語を介したりする必要はありません。英語の考え方を受け入れ、英語のままに理解すればいいのです。
「日本語を意識するな」というわけではなく、ダイレクトに「感じる」ことのできる部分は、
日本語話者であっても、積極的に利用していこうというあたたかさを感じました。
なお、この本は読んで「面白かった」と終わらせるだけでは非常にもったいないです。
自分が苦手とするところを熟読した上で、英文を何度も使って体に染み込ませるといいでしょう。
前に述べたように、TOEICの問題や英会話のときのひっかかりをなくすためにも、
ぼくもじわじわと感覚を身につけていきたいと思います。
ちなみに、著者の西澤ロイさんと英語キュレーターのセレンさんが
3/28(=記事アップ当日)17:30から schoo にて生放送を行います。
ストレスフリーで英語を学ぼう!こうだったのか英語が苦手な人の英語習得法【セレン×西澤ロイ】
ぼくは正直「ストレスフリーなんて無理だろ」とすら思っているため(笑)、
非常に楽しみにしている番組の一つです。皆さんもよろしければ。