9月のTOEIC公開テスト当日に購入した一冊。
ようやく一周を終えることができましたので、ご紹介させていただきます。
■一億人の英文法問題集 大学入試対策編
(監修:大西泰斗、ポール・マクベイ 著者:井上洋平/東進ブックス)
文法書のベストセラーである『一億人の英文法』の続編。
続編としては、すでに例文を読み上げるCDブックスがありますが、
今度は問題集です。しかも、大学入試対策編。
問題はすべてセンター試験から取り上げられています。
また、動詞・基本文型から基本的な文法事項は網羅されています。
ここで1つ疑問が浮かびませんか。
なぜセンター試験を取り上げたのかと。
センター試験が題材となっている理由は、それぞれの先生がおっしゃっています。
「
このレベルの問題で苦労するなら実用レベルの英語力とはとても言えない
」(大西泰斗)
「
センター試験では、マニアックな文法問題が出題されない
」(井上洋平)
返す言葉はありませんね。
大西先生の言葉は、あらゆる英語学習者にとってズシリと来るでしょうし、
井上先生の言葉からは、「基本だけだよ」というメッセージを受け取ることができるでしょう。
ということで、実際に使用してみてよかった点をいくつか挙げたいと思います。
★英語を使う上で必須の、基本的な知識の確認ができる
先に述べたように、取り上げられている問題は基本的なものばかりです。
間違えてしまうようならば、それは基本に穴がある証拠とも言えます。
いろいろな学習に手を出していると、基本を確認するタイミングがないでしょう。
そんなときに、この1冊を通しで使ってみるとよいと思っています。
ぼく自身も990点を取得しながらも間違えた問題は多くありました。(56問!)
基本はじっくり考えてから答えを出すようなものではありません。
反射的に答えを出し、正解に至るレベルまでもっていく必要があると考えています。
また、TOEICに引きつけて考えると、TOEICの直接的な対策にはならない部分はありますが、役に立つ面はもちろんあります。
問題が解けないのは、ルールや語彙を把握できていない証拠ですから、ベースを作る上で大切です。
一通り解くとわかりますが、センター試験とTOEICは違う問われ方をします。
ただ、TOEICを軸にして学習をしているならば、学ぶところはあると断言します。
★『一億人の英文法』メソッドで大学入試を斬る
センター試験の問題だからといって、解説が大学受験チックのものであるわけではありません。
大西先生を師事している井上先生が、大西先生のメソッドを活かした解説をしてくださっています。
口語体での柔らかい語り口や大西先生の特長ある奇妙な(!)イラストがあり、
非常に親しみやすい文章となっていますので、スッと体に入ってくることでしょう。
また、問題を解く前に「見開きBOX解説」というコーナーがあり、
そこで『一億人の英文法』で学んだことをサッと復習ができます。
例文やイラストとともにコンパクトに説明されているのは、とてもありがたいですね。
★「話すための英語」の足がかりとなる問題とトレーニングができる
題材となっているセンター試験の問題ですが、一部改題されています。
変えられているのは、英文のところでしょう。
井上先生はまえがきの部分で、
問題文を音読・暗唱する価値のある英文になるように磨きをかけました
とおっしゃっています。
ここはものすごく大事なところで、実際の場面で使えそうな英文が多く収録されているのです。
「この表現は使ってみたい」というものに出会えることは確実です。
多くの英文が実用英語に役に立つという実感を持つことができるでしょう。
また、解いて終わりにならないように、「話すための」トレーニングが用意されています。
全英文に音声がついており、「音読のススメ」という音読の仕方まで解説されています。
この問題集に限らずに、音読学習の指針となることでしょう。
★最後の最後で腕試しができる
全597問収録されており、最後の章で「2013年度センター試験の本試験と追試験」にチャレンジできます。
『一億人の英文法』やこの問題集で学んだことの成果の確認にうってつけですね。
…といったあたりが素晴らしい点だったと思います。
あえて苦言を呈するならば、分野別なので答えに当たりをつけやすくなることとたまに受験英語チックな解説があることかとくらい。それ以外に文句はありません。
最後に、もう一つ大西先生の言葉をご紹介して、この記事を締めます。
ただただ英語ができればいい。
変なテクニックや小細工はいらないということです。
自分の持っている英語力を確認し、地盤を固める一冊となるでしょう。
大西先生のメソッドを習得・確認したいなら間違いなく買いです!
追伸
もし何かの流れでこの記事にたどり着いた受験生へ
自分の文法知識に穴がないか確認するために、できる限り一気に一周してしまうとよさそうです。
大学受験対策の一歩目としてはよい一冊ですので、高3からではなく、高1,2から始めてもよいと思います。
★英語学習者の英語学習者による英語学習者のための名言
http://matome.naver.jp/odai/2135575047706124701
★twitter まとめ「TOEIC Part 7 でミスが起こるのはなぜか?」
http://togetter.com/li/321683
★twitter まとめ「英文の暗唱って結局どうやってやるの?」
http://togetter.com/li/370989
★twitter まとめ「英語の音読には2種類ある?」
http://togetter.com/li/511655
★twitterまとめ「「チャンク」で攻略する、英語力を底上げする方法」
http://togetter.com/li/566056
★twitterまとめ「「ぼくらの英語サミット Vol.2 〜グローバルってなんだ?」が残したもの」
http://togetter.com/li/567174
2 comments so far
がんちゃん。Posted on 11:45 am - 10月 15, 2013
おはようございます。こちらのブログは隠しコメントは可能でしょうか?来週の待ち合わせの件なんですが。すみませんアナログ人間なもので。
porpor35Posted on 1:08 pm - 10月 15, 2013
がんちゃんさん
こんにちは。隠しコメントはできませんので、お手数をおかけして申し訳ございませんが、
TOPページの右側にある「CONTACT ME」からご連絡をいただいてもよろしいでしょうか?
もし見つからないようでしたら、ぼくががんちゃんさんのほうにコメントをすればよろしいですかね。
どうぞよろしくお願いいたします。