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物語でTOEICのリスニング対策『TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 リスニング』

第189回のTOEIC公開テストを間近にして、問題を解く勘を高めるために使った1冊をご紹介します。
非常に面白い仕掛けのなされている1冊でございました。
鉄板シーン攻略リスニング

 

 

■TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 リスニング [Part 1-4](渋谷奈津子著、ヒロ前田監修/The Japan Times)

 

まずは目次から。

  • EPISODE 1 求人
  • EPISODE 2 事業拡大
  • EPISODE 3 イベント
  • EPISODE 4 出張

 

この本は、タウンゼンド社という架空の会社にまつわる物語を体験しながら、Part 1-4 の対策を行うことができます。
これらのEPISODEの中に、10分の1サイズのミニ模試が13回分収録されています。(つまり、合計で130問です。)

本書を使用するメリットをご紹介するにあたり、著者の渋谷奈津子先生の言葉を引用しましょう。

 

「問題ごとにストーリーを探り、脳内で設定し直す」という作業をいったん解除して、英文を理解して問題を解くことに集中できるようにした問題集です。

 

普通の問題集や本番の試験であれば、問題の間にストーリーは存在しません。
ですから、毎回毎回ストーリーを探らないといけないわけですね。
その負荷が取り除かれ、問題演習に集中できるというのは他の問題集にはないメリットです。

 

そして、もう一つのメリットをご紹介するにあたり、渋谷先生の言葉を引用します。

 

状況を把握した状態で学習することにより、英語が単なる文字記号ではなく、意味のある言葉として頭脳に染み込んでいくことを期待しています。

 

TOEICに頻出するストーリー展開や語句などをおさえるにあたり、
それぞれ個別に覚えていくのは効率的とは言えません。
そこで、1冊丸々つながったストーリーを利用することで、
効率的に、かつインパクトのある形で記憶することができるのです。

 

また、実際に使ってみて、ストーリーがしっかり続いていることに驚かされた上に、
問題や使われている語句は本番で出そうなものでしたので衝撃的でした。
この手のものはストーリーを優先するがあまり、無理が生じてしまいがちですが、
この本(シリーズ)に関しては、安心していただいて大丈夫です。
(作るのがいかに大変だったのかを想像してしまいます…。)

 

なお、対象は「現TOEICスコア500〜600点レベルで、730点を目指している方」とあります。
実際にこれくらいのスコアの方にはオススメできる1冊ですし、
リスニングに苦手意識のある方にとっても、使い勝手のよい1冊だと思います。

 

 

そうそう、この本の音声はMP3ダウンロードも可能なのですが、
iPhoneアプリをダウンロードすることによって聞くことができます。
iPhoneをお持ちの方はぜひ使ってみてください。起動が速く、使いやすいですよ。
iPhoneアプリ紹介ページ

物語でPart 7対策『TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 読解 [Part 7]』

 

「アラン・クーパーの冒険を追え!」

 

以前ブログでご紹介した、The Japan Timesから出版された新書サイズの「鉄板シリーズ」の『語彙・文法』。
その中の読解(Part 7)を読み終えましたので、ご紹介させていただきます。

■TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 読解 [Part 7](岩重理香&ロス・タロック著、ヒロ前田監修/The Japan Times)

まずは目次から。

EPISODE 1 就職活動
EPISODE 2 アパート探しと引っ越し
EPISODE 3 オフィスにて
EPISODE 4 出張
EPISODE 5 日常生活
EPISODE 6 昇進と転勤

この本の主人公アラン・クーパーが織りなす物語を体験しながら、
Part 7の対策を行っていくという画期的な一冊です。

監修のヒロ前田先生も「はじめに」で次のようにおっしゃっています。

 

Part 7に特化した本は、すべて「互いに関連性がない文書」を収録しています。例外は一冊もないはず。それはそれで実際のテストの姿に近いのですが、練習のときに大事なのは、学んだことが記憶に定着するようアプローチすることです。そこで、TOEICという名の「国」で起きることを1つの物語として学べるようにしたのがこの本です。

 

さすが、前田先生。普通のことはやりません。

この本の売りは間違いなくココにあります。
次の2つの点で物語にしたことのメリットがあると感じています。

 

  • 1つの文書が物語の一部なので印象に残りやすい
  • 文書だけ読みつなげれば1つの物語ができあがる

 

TOEICは文書の内容が似通ったものが出題されるため、それをおさえているかいないかで理解スピードが変わります。
そのため、アラン・クーパーの物語を把握していれば、本番で助けてくれることは多いにありえます。

また、TOEICで英語力を伸ばすためには、素材として文書を活用することが大切になってきますが、
文書の内容が無味乾燥でつまらなく、なかなか何度も読み返すことができません。
その点、この一冊は物語になっていますから、繰り返し読み、表現などを身につけやすいと言えるでしょう。

その他の特長として、文書の上に「目標解答時間」が書かれていることに加え、
「速読目安」として、100 / 140 / 180 wpmの時間が書かれている点は見逃せません。
読解スピードはPart 7では重要なポイントになってきますので、こういった配慮は大変ありがたいですね。

 

なお、問題はシングルパッセージもダブルパッセージも含まれており、全部で88問あります。
この本も『語彙・文法』同様、現在500-600点レベルで、730点を目指す方が対象です。
実際に解いてみて、物語として体をなしていると同時に、
内容として本番の試験に出そうなものがあり、難易度が普通に設定されていると感じました。

新しい問題を解きたいという方はもちろんのこと、
Part 7の問題を英語力アップの素材として何度も何度も使い倒したい方には、
特にオススメの一冊となっています。

 

繰り返せばTOEIC解答力も英語力も上がって一石二鳥!


新しいPart 5,6問題集『TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 文法・語彙』

 

「こんな対策本、見たことがない」

 

2013年も終わりにさしかかるこの時期に、驚きのTOEIC対策本が出ました。
The Japan Timesから出版された新書サイズの「鉄板シリーズ」です。
今日はその中の一冊をご紹介します。

 

■TOEIC TEST 鉄板シーン攻略 文法・語彙

(横本勝也著、ヒロ前田監修/The Japan Times)

 

 

この本がぼくを驚かせる理由は、監修のヒロ前田先生が「はじめに」で語っています。

 

世の中には、Part 5とPart 6形式の練習問題を提供する本がたくさんありますが、この本のように、全体が1つのストーリーになっている本はないでしょう。これは、きっと世界初の試みです。

 

え?って感じですよね。
正直、タイトルから想像していた以上のものでした。
(これはタイトルからではわからないということの裏返しで、少しもったいない気がしています。「はじめに」までたどり着けばいいのですが。)

一見すると、ただのPart 5,6対策本なのですが、それぞれのPartの問題をうまく織り交ぜながら、
一冊でストーリーを作っているのです。感動すら覚えました。

構成は以下の通りです。

EPISODE 1 人事
Scene 1 合併と従業員の増加
Scene 2 人材募集と人事異動
Scene 3 人事異動と退職
EPISODE 2 取引
Scene 1 会員とのトラブル
Scene 2 都市開発
Scene 3 新サービス開始と新製品の発売
EPISODE 3 出張
Scene 1 旅費の払い戻し
Scene 2 出張先での宿泊
Scene 3 フライト
EPISODE 4 イベント
Scene 1 図書賞授賞式
Scene 2 チャリティーイベントの企画
Scene 3 全社セミナーとワークショップ
EPISODE 5 日常生活
Scene 1 下水道工事
Scene 2 美術鑑賞
Scene 3 社内バーベキュー

一冊の中でストーリーを作ったことは、

  • 続きが気になるから、一冊を最後まで使う手助けになる
  • 場面がフックになって、語句を記憶に定着しやすい

といったあたりで効果があるでしょう。

問題数はPart 5,6を合わせて120問程度ですので、特急シリーズや千本ノックシリーズと同程度です。
レベルは、現在500-600点レベルで、730点を目指す方向けとなっています。
実際に解いてみて、基本的な問題が多く取り上げられている印象を抱きました。

ぼくはこの本の解説部分の「一目でわかる注目すべきポイント」の示し方が好きです。
(問題のネタバレになりますので、雰囲気だけつかんでくださいね。)

鉄板シーン_文法・語彙

 

 

見なくてよいところは薄いグレー文字で、見るべきところは黒文字で、
そして、視点を動かす順番が番号で記されています。
これはありそうでなかった見せ方でしたので、お気に入りです。

 

 

 

 

すでに特急シリーズや千本ノックシリーズがある中で出してきたシリーズですから、
新しい仕掛けが組み込まれていて、楽しめる一冊でした。残り3冊に取り組むのが楽しみです。

唯一、欠点?を挙げるとすると、ストーリーと文法定着は関係がなさそうということ。
語句を覚えるためにはよいのですが、文法をおさえるためには、他のシリーズ同様、地道に理解するしかありませんね。

iPhoneアプリはまだダウンロードしていないのですが、使用後にレポートをしたいと思います。