「英語を勉強するのに何を買えば良いのかがわからない」
「え、ぽるぽるの記事やツイートを見ていないの?」
2020年はコロナウイルスに振り回されて、激動の時代でした。
勉強のペースメーカーにしている TOEIC も受験するのが難しくなりました。
環境が変わったことで、勉強のペースが乱れた人も多いのではないでしょうか。
そんな中でも、英語学習教材は発売され続けていたのをご存知でしょうか?
外出制限がされた中で、リアル書店に足を運ぶ頻度が減った方も多いはずです。
そこで、2020年に発売された英語教材の中で目立つものをご紹介します。
ぼくが現役英語学習者の声を聞きたくて、ツイートをしたのがきっかけでした。
今回はこのツイートのまとめに個人の見解を含めたものとなります。
ベストバイだけ知りたい方は最後の方にスクロールをしてください!
*定期刊行物の安定感
「2020年に発売されたもの」という制限をしたのですが、
ぼくの予想外のものがいくつか紛れ込んできました。
それは、定期的に使えるもの、です。
ぼくは「ラジオ英会話」と「実践ビジネス英語」、
「CNN English Express」を定期購読しています。
実際のモノ(=テキスト)があると、
普通の本よりも「やらないと」感が強いですね。
特に、ラジオは放送がリアルタイム or ストリーミングでしか聞けない分、
勉強の強制力が強いように感じています。
「入門ビジネス英語」
メインの教材は過去の放送の再放送なのですが、一歩出遅れると売り切れてしまう隠れヒット教材です。 内容は基本重視ですが、実際のネイティブの使い方が盛り込まれていたり、たまに「特別編」という時事的な新規の企画が盛り込まれていて、楽しみながら学習ができます。
by マツキチ君さん
(ぽるぽるより)
「入門ビジネス英語」は非常に絶妙な教材です。
スピーキング力を高めたい人にも TOEIC 対策をしている人にも良いです。
基本重視ではあるものの、わかると言えるは別物ということを考えると、
侮れない教材であるように感じています。
「The Japan News」
紙の英字新聞The Japan Newsです!これまで電子版の英字新聞を購読していたのですが、いつでも読めると言う気楽さで全然読みませんでした。紙新聞は読まないと日々積まれていくので強制力があります。
by あきさん
(ぽるぽるより)
「The Japan News」自体は読んだことがないのですが、
英字新聞は「時事ネタ」は興味を持って読めるのが良いですね。
TOEIC Part 7 の article 問題対策にもなります。
ただ、読解力や単語力が低いと読み進めるのが大変です。
読む人のレベルを選ぶように感じています。
また、英字新聞は紙が一番ですね。
モノがあると「やらないと」と思えるのもグッドです。
*試験がなくても出続ける TOEIC の新刊
2020年は半年ほど TOEIC がありませんでしたが、いろいろな新刊が出ています。
TOEIC 本の売り上げが落ちたという噂ですが、相変わらずの点数です。
シリーズものがやはり強いですが、新シリーズも出てきています。
『1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック!2』
ベストバイに入れるか迷ったほどの定番教材です。
この教材に出るトリックや語彙問題は本番そのもの。
英文が本番より難しいので、読解教材になるのも良いところです。
講師として、研究素材とさせていただいております。
『TOEIC L&Rテスト 究極の模試600問+』
この本もベストバイ候補でしたが、もう殿堂入りしている一冊でしょう。
模試といえば『公式問題集』が一番手ですが、二番手は絶対にこれ。
問題も解説も秀逸ですし、動画や弱点診断まで付いていて、言うことなしです。
『TOEIC L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ』
個人的に大好きな教材ですが、めちゃくちゃハイレベルです。
このブログでレビューしますが、対象は満点を目指す人でしょうか。
難しい単語は、本番で出会う確率が低いので、
わからない単語をあぶり出すくらいでちょうど良い気がします。
『TOEIC L&R TEST読解特急6 トリプルパッセージ編』
トリプルパッセージは多くの方にとって鬼門なので、
そこを集中的に対策できる本書は貴重な存在です。
クロスリファレンス(関連させる)問題が多めなのもグッド。
『TOEIC L&Rテスト 壁超えトレーニング』Part 5-6, Part 7
特にパート6の文挿入問題は、解説がわかりやすく、解答手順をマスターでき、今年の大きな収穫でした。
by 椿さん
(ぽるぽるより)
解説がわかりやすいというのは、学習者にとっての重要ポイントです。
講師として思うのは、文挿入問題は解説が難しい。
そこがわかりやすいならば、解説のわかりやすさはピカイチでしょう。
*TOEIC Speaking の広がり
TOEIC スピーキングテストは L&Rテストほどは浸透していませんが、
ハイスコア取得者が次のステップとして選択していることが多いです。
今まで対策本はいくつかありましたが、決定版と言える一冊が出ました。
『TOEIC スピーキングテスト 究極のゼミ』
モデルアンサーがスコア別に二種類あることが対策本として優れています。
テスト受験者のレベルはいろいろなので、手広くカバーしているのはさすがの一言。
個人的にツボだったのは、第1回の「話せる」ことについての深掘り。
テストのみならず、スピーキング力アップに役立つ内容がまとまっています。
*SNS から出版界への進出
Twitter や YouTube で著名な方が語学書を出すケースが増えてきました。
SNS でその人を知った上で購入の判断ができるのはメリットですね。
『Distinction 2000』
英語系 YouTuber の代表格である ATSU さん。
前に自費出版(?)はされていましたが、市販となるものは初めて。
アカデミックにもプラクティカルにも使える単語帳だと聞き、
発売後にすぐに買いに行って、ブログの記事まで書いたことを覚えています。
TOEIC 990点満点保持者が語る『Distinction 2000』の効果的な使い方
例文の英語が非常にナチュラルで、使いたくなる表現が満載です。
自分が高校生ならば、これを使って単語学習をしたと思うくらい秀逸です。
ただ、ものすごく優れた一冊だとは思うものの、使う人を選びます。
一冊を終えるのが大変で、誰にでも勧められるものではない感じです。
『英語日記BOY』
Instagram で英語日記を紹介したことをキッカケに、
独自の学習法をブログで公開したら、めちゃくちゃバズった新井リオさん。
最初からいい感じに売れていましたが、
オリエンタルラジオの中田敦彦さんが YouTube で紹介したことで、
さらに広がった一冊です。
学習法として非常に理にかなっており、「これならできそう」と思わせてくれます。
読む前は「日記を書けばいいんでしょ」と思っていましたが、
日記の書き方も復習(!)の仕方も衝撃を受けました。
『読まずにわかる こあら式英語のニュアンス図鑑』
Twitter で誰もが見たことがあるこあらのイラストで有名なこあたん。
ツイートのまとめのような形で、語学書としてリリースされました。
ニュアンスという言葉が嫌いな方が多いかもしれませんが、
「英語をそのまま理解する」と言い換えると良いです。
イラストを通じて理解することで、直感的に英語と接することができます。
TOEIC に役立つ内容も多くあり、万人受けする一冊です。
*スピーキング力を高める鉄板教材シリーズ
スピーキング力の向上は日本人の永遠の課題です。
ここを解決するにあたり、さまざまな教材が発刊されました。
中でも目を引くのはシリーズものの存在です。
『英英英単語 初級編』『英英英単語 中級編』
こういうのがあればと思っていた商品でした。上級以上は2019年なので、これで。
by diatomさん
上級編や超上級編を見たことがありますが、何度も買うか迷いました。
語学書をたくさん見てきた分、良書であると判断しています。
「英語を英語で理解する」ことは憧れですが、英英辞書で調べるのは面倒。
かゆいところに手が届くシリーズです。
『一億人の英会話』
大西泰斗先生の『一億人の英文法』のシリーズです。
各レッスンが語順や文型のパターンでまとめられており、
要点を理解してから音読を行うことができます。
ラジオ英会話で今まで学習した内容を復習するにもピッタリだと思います。
by まゆみさん
大西泰斗先生はたくさんの著作を出されていますが、
「どれをやればいい?」と聞かれたら、迷わずこれだと答えます。
英語のパターンを全網羅した暗唱用例文が載っている一冊で、
文法事項の簡潔な説明も掲載されている点が学習者フレンドリーです。
ぼくは別の本で大西メソッドを叩き込みましたが、
そのおかげで TOEIC も英会話も楽になった感じがあります。
今からやるならば、絶対にこれです。
以上、ここまでは2020年に発売されたもののご紹介です。
ここ以降は「ベストバイ」と題して、3冊ご紹介させていただきます。
*2020年のベストバイ3選
独断と偏見ではありますが、「これは買うべき」だというものを挙げます。
ここだけ Amazon のアフィリエイトリンクでご紹介していますが、
ぼくの元から買うのが嫌な方は自分で検索をしてご購入ください。笑
ベスト3から1までを発表させていただきます。
2020年のベストオブベストの栄冠は誰の手に?
『TOEIC L&Rテスト 基本例文990選』
Twitter で我慢しきれずに、先走ってしまった一冊です。
タイトル通りに「基本例文」が載っています。
例文の中に重要語句もシチュエーションも含まれているため、
ぼくは旧版の『700選』を使って衝撃を受けました。
これを使い倒せば、TOEIC のスコアが上がらないわけがありません。
以下のようなブログ記事を書きましたし、
この本を用いたセミナーまで実施しています。
TOEIC受験回数923回の総決算『TOEICテスト 基本例文700選』
『TOEICテスト 基本例文700選』でリスニング攻略セミナー全3回、終了!
これほど惚れ込んでいる一冊の新版ですし、
バージョンアップして290文も増えているとなれば、
マストバイであることは間違いありません。
『英単語 基本イメージ集中講義』
「大西泰斗先生の著作を一冊挙げるならば」と書きましたが、
ベストバイなのは「単語」です。
大西先生は今までも単語に関する著作を出しておりますが、
総まとめ的な一冊であることが感じ取れます。
基本的な単語は瞬発力が命です。
TOEIC では直感的にわかる必要があります。
英会話では素早く使える必要があります。
イメージと言っても、単にイラストがあるだけではなく、
単語のニュアンスの輪郭をつかむことができる説明も気持ちがいいです。
この本でイメージをつかんだら、実践あるのみです。
では、2020年のベストオブベストの発表です!
『総理通訳の外国語勉強法』
英語勉強法の本として、忘れられない一冊です。
読んだことがない方も多いのではないでしょうか。
世界最難関のアラビア語の習得が例に挙げられているのですが、
日本人がどのように外国語を学べば良いかが余すところなく紹介されています。
この本では「日本語ファースト」を掲げています。
「『英語を英語のまま考えろ』と言われても……」
と思ったことはありませんか?
そんな方々の味方になってくれる一冊です。
皆さんに勇気を与える言葉を引用して、この記事を引き締めたいと思います。
外国語の習得には1パーセントの才能もいりません。器用でなくてもいいのです。正しい方法と謙虚さを持って努力するのみです
その正しい方法やマインドセットについて書かれています。
サクッと読める一冊なので、ぜひ目を通すことをオススメします。
*
ということで、2020年の英語教材のまとめでした。
他にも「これ、いいよ」というものがある方はコメントでぜひ。
2021年に目を通してみたいと思っています。